環境問題、ウソとホントがわかる本 |
2008-12-28 13:21 |
杉本裕明さん監修・造事務所編著
「なんでもかんでもエコって言うな!」
というふきだしと共に、現在のエコブームを検証している本である。
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監修が環境ジャーナリストであるという事もあり、一つ一つの情報が専門分野から検証されている。
プラスチックゴミの焼却について、ヒートアイランド、バイオエタノール、エコラベル、紙や電化製品のリサイクル、一般的にエコ問題としてあげられる主要の問題について「私達が認識している情報は本当か?」という検証なので、「目から鱗が!」と言わないまでも「ああそういえば。。。」的な考えが浮かぶかも知れない。
ちなみに専門的な言葉や数値の羅列がされているような、こ難しい本ではなく、一つの問題に4ページ程を割いており、その中に絵や図表なんかも挿入されているので、豆知識的なイメージで手にされても良いかと思う。
売れている環境本には、「この表現は間違っている」や「これは嘘だ!」という指摘だけをして、「こうすれば良くなる」という提案までされている本は少ない。
しかしこの本は、本の後半半分に簡単ながらも「これからの地球にやさしいプロジェクトはこれだ」という紹介もしている。
環境問題に対して、全世界でいくつかの世界的プロジェクトが動いている。
正直、政治が絡むと国益が絡んでくるので「地球のため、これからの子供達のため」という思いが蚊帳の外になりがちなのは否めない。
エコブームも、ブランド化した企業戦略な部分が多い。
本当に環境汚染をおさえ、無駄を無くしていくものであれば、社会にムーブメントを起こし定着させるのは重要なことだが、便乗しているだけの物であり、結局有害なゴミとなるのであれば社会的使命は果たさないだろう。
環境問題の本を読み、情報を拾い、考えると心が重い。
「何が正しいか」という事は、誰もわからないのだ。
過去のデータから色んなことを検証していく中で、それらしき答えを当てはめることは出来るが、今を生きる私達にとって地球の変化とは未知なものなのである。
ただし、だからと言って何もせずにこのまま与えられるがままの生活をしていては、取り返しのつかない何かがあるという予感は、人間にもまだ残っている動物的直感ではないだろうか。
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