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壺屋総本店

東京文京区本郷にある老舗の菓子屋さん。

知人の口コミで美味しいと評判の最中を捕獲すべく足を運んだ。
ともすれば通り過ぎそうな立居ながらも、ガラガラと昔ながらのガラス戸を開ける。

ケーキ屋さんと違い華やかさは無いが、ピシリとした和菓子屋さんならではの独特でいて心地良い空間が広がる。
最中の他に、羊羹やおまんじゅうもあり心が舞躍ったのだが、ここは初志貫徹!にて壺々最中を注文。


紫の小箱に入った憎いやつ。
うっとり眺めていると、
「お使い物ですか?」
と、店主。
お使い物、お使い物、お使い物。。。。その響きがしばし心を打ち鳴らす。
「あ、はい。お願いします。」
「お使い物」と聞かれた事が始めてで、まるで自分が江戸時代にでも迷い込んだような錯覚に自惚れうっかり返答。
今回は手土産では無く自分のためのお買物なのに。

日頃、環境に優しくをテーマに過剰包装を懸念しているのに、浮ついた心に惑わされ片棒を担いでしまった。
しかし、しかし、ちょっぴり冷静を取り戻したため、ノシだけはお断りした。
う〜む、微妙。まだまだ精進が足らないなぁ。。。

さて、肝心の最中。
百聞は一見に!により、どーん!!!

真っ白な薄皮を取り上げるとズシリとした重み。
大きさは手のひらサイズ。
早速一口。

もふりとカジると、びっしりぎっしりのこしあん!
きゃっ!きゃっ!贅沢、贅沢。
甘すぎないため、これだけのあんこが詰まっていてもペロリと平らげる。

上品な見栄えなのにボリュームのある内容!
これは夏の訪問などの手土産にお勧めである。

この最中をキビ団子代わりに先週末の個人的な野望にほくそ笑んだ。
次回、野望の全貌が明らかに!

デポジット アンブレラ

日本ではビニール傘は使い捨てになりがちである。

と言う事を踏まえて、デポジット制度の傘を駅構内で販売するのはどうだろう?
ちなみにデポジット制度とは、一定の金額を販売価格に上乗せするが、その製品の容器などを返却する事により上乗せされていた金額が戻ってくるという仕組みだ。
詳細については、関連書籍やネットで検索してみて欲しい。

さて、傘のデポジット制。
これについて想像してみる。
出かける時に雨が降っている場合、ほとんどの人は自宅にあるマイ傘を使い雨をしのぐ。当然だ。

しかし梅雨時期や夏場の急な夕立ちや残念な天気予報に従ってしまった場合、雨宿りもしくは傘お買い上げ、勇者な濡れ鼠を選択することになる。
何気に傘もけっこうなお値段である。
自宅玄関にビニール傘が幅をきかせているお宅も結構あると思われる。

そ・こ・で!
駅、スーパー、コンビニ、場所を問わずデポジット傘の販売開始!
現在、一般的なビニール傘は500円前後である。
なので、デポジット傘、いや、デポジットアンブレラを200円で販売。
100円が上乗せ価格で、デポジットアンブレラ販売店に返却すると100円が戻ってくる。もちろん販売店はどこでもよし。

残りの100円は売上として、販売員、修理代などの管理費とする。
では、肝心の傘の調達は?!
そう!そこがポイントで雨の日の傘忘れは1日3000本。
電車内での忘れ物は、それぞれの鉄道会社でまちまちだが一定期間保管され、引き取り手がない物に関しては売却されているのである。

膨大な数の忘れ物を未来永劫保管し続けられないのは当然。
と言う事で、この忘れ物傘達を転売するのではなくデポジットアンブレラにしてしまおう!

以前、ドイツに旅行した際、このデポジット制を実体験した。
缶、ビン、ペットボトルの飲料にデポジット料金が上乗せされて販売しているのである。どんな小さな町でも。
それによりリサイクル品回収率が高い。
10円、20円のデポジットなら。。。と、返却せずに捨ててしまう人ももちろんいるが、捨てられたデポジットリサイクル品をゴミ箱から回収し、それを収入にする人も存在するのである。

日本でも、読み終わった漫画や雑誌を駅のゴミ箱から回収し売っている人たちがいる。
人が捨てた物を拾って販売するなんて!
と、思われるかも知れないが、一度所有を放棄した物に関してその後拾った人がどう料理しようが法律には触れないらしい。
重要なのは「放棄」したと言う事であって、たまたま落とした物は放棄とは言わない。しかし、傘の忘れ物のように一定の保管期間が経過しても引き取りに来ないものは事実上の放棄という事になるような気がする。
落とした物が必要な人は、その日の行動範囲内を片っ端から探すはずだ。

傘を返却する人は少ないでしょぉ。。。
果たしてそうだろうか?
増殖するビニール傘はいつの間にか親元を離れるかのごとく消えている。
つまり雨が降るたびに傘は人から人へと右往左往しているのだろう。

余談だがドイツのデポジット制リサイクルには何気に問題がある。
回収率は高いが、それがイコールリサイクル率になるかと言うと首をひねる。
分別ゴミ箱は町の至る所にカラフルに設置されているが、いざ回収された後にごちゃまぜにされて焼却!なんて話を聞いた事がある。

先日の濡れ鼠レディーさんは、ずぶ濡れになりながら「どこでも傘!」を切望したのであった。

それでも地球は回ってる

先々週に勃発した、突発性目眩が再燃。

日曜日。
仕事をオフにし、ドロリと起き上がろうとした朝、
ありゃりゃりゃぁ。。。と、目眩。

前回のお医者さんの質問を参考に、今回は冷静にどっち回りに回っているかを確認すら出来る目眩中級者。

またしても耳石の位置がずれたのかなぁ。
冷静に自己診断。
今回も手足にしびれは無い。つまり「脳の中で何かが?!」と言うような恐ろしい状況では無い模様。

目眩が治まるのを待てしながら、過労、疲労、睡眠不足について思い返してみる。
しかし先週は仕事もさっくりこなしていたため、いつもながらの疲労は無いはずである。
睡眠不足も、いつもより早くMr.睡魔んにやられていたので心当たらなし。

ビタミン不足かなぁ。。またマルチビタミン飲まなければ。。。
はぅッ!そういえば!
一つだけ思い当たる節がある。

遡ること金曜の夜。
夕飯はパスタに!と浮き足立って帰宅したものの、例のMr.睡魔んにやられて喰いっぱぐれて寝てしまうという痛恨の一撃ミスを犯していた。

翌土曜日、朝ご飯は食べないのでコーヒーを飲み仕事をしてぼんやりしてたら、ブランチもとっくに過ぎよい子の夕飯タイムへと突入していた。
ぬぉお、今日こそパスタに!

で、ストックのパスタに赤ワインなんてのをペロリと喰い散らかす。
案の定、今日も素敵なMr.睡魔んが現れ、心地よい眠りの世界へと誘われてしまった。
そして日曜日に至った。

つまり金曜のランチタイムを最後に日曜の朝までに食べた食事がパスタ1食。
これはもしや?!
そう、空腹で目が回ったのでは疑惑到来!
不治の病疑惑も、悲劇のヒロイン妄想では候補にあがっていたのだが、どうも空腹路線が濃厚となってきた。

何気に中学生の育ち盛りの頃、思春期の流行に乗り遅れることも無く、ダイエットというイベントを開催したことがある。
その一つ、リンゴダイエットと言うフルーティーなイベントを実演した時、1日にリンゴのみで過ごすという無謀かつ、どこから伝授されたダイエット法なの?!と訝しい方法を嗜んだ。

日々の勉強、激しい部活をしていた当時、2日目の昼にコタツで横になっていた少女の目の前がグルグルグルグルゥウウウウ。。。。
はぅ!ここで前回の「大陸移動説ブログ」の訂正をば。
人生初の目眩と書いたが、実際は中学生の時に1度経験している!
今思い出した!記憶とは儚く尊いものである。

そんな訳で、
「人は空腹に襲われるとまず目眩がする!」
を実体験を元に大声で叫んでみたい。

とりあえず2度目の理不尽な目眩に怯えながら、マルチビタミン、リポビタン、カロリーメイトを摂取して早3日目。
目眩は治まっているような気がする。
このまま完治した暁には、「空腹目眩!」で一件落着としたい。

女は黙って濡れネズミ その2

勇者は大雨の中飛び出した。

ちなみに本日の装いは、白い半そでのカーディガンにピンクの花柄スカート、緑のペッタンコ靴、つまり最も戦場にふさわしくないレディさん服である。

一生懸命走るも、ペッタンコ靴の中ではソックスがスリップと格闘。
スベスベ生地のスカートが太ももにベッタリ、予期せぬセクシーレディーさんに変わりつつある。

ベシャベシャと走ってるうちに
「重いなぁ、この鞄」
腕マッチョの原因の一つと疑っている通勤鞄がズシリと感じる。
ん?!鞄?!。。。?!!!!
閃いた!閃いてしまった!
と言うか気付いてしまった!

何かのCMだかテレビだか映画だかで見覚えのあるシーン、そう、急な夕立から逃れるように鞄を頭に掲げ走り去るサラリーマン。
実に面白い!早速やってみよう!

と言う事で鞄を頭上に掲げてみる。
おぉ!やはりそうなのか!
雨から多少逃れているような気がする。

それから数メートル、掲げた鞄が罰ゲームのようにその重さを強調し始める。
そもそも掲げる用鞄では無い。
もし適応する掲げ鞄と言うものが存在するのであれば、明らかに否である。

「レディさんの重い鞄なんてタイシタコトナイデショウ。」

なんて思われるとそこはかとなく心外である。
誰かがこっそり入れた百科事典が潜んでるのでは?!と思われる程、凶器的な鞄なのだ。
機会があったら重量を量りブログにお披露目したいくらいだ。

そんな訳で、名案と思われた鞄掲げ戦法が、今や足かせとなり始めた。
腕マッチョは力尽き、ついに鞄を頭に乗せる民族スタイルへと変貌。
そこで問題!
「人は5〜8キロある物を頭に乗せて走れるか?」

答えはイエスである。
しかしある極限において1分間だけ。

とりあえず頑張ってみたが、最終的に頭に乗せていると走るどころか歩くことすら覚束なくなり、いつも以上のロースピードに成り下がっていることに気付いた。
既に全身がびしょ濡れである。

辺りには誰もいない。
ラストスパートの心臓破りの坂。
そもそも駅から家まで徒歩7,8分。
意を決すまでもなく、鞄を頭から降ろし足早に歩き始めた。
心は青春モードに突入。
大雨の中傘もささずにレディーさんが徘徊するなんて、もはやドラマの主人公、激情の巻き!である。

家、到着後、まさかの玄関で服を脱ぎ散らかしそのままシャワーへと向う。
「シャワーって暖かい」
素直に呟きながら濡れ鼠は体と心を温めたのであった。

女は黙って濡れネズミ その1

昨日の土砂降りである。

ここ2、3日、夕方からの激雨は薄々知っていた。
しかし仕事を早く切上げ、優等生並みに帰宅をしていたので直撃を避け、むしろ雨の音を聞きながらマッタリ夕食なんてな日々。

そして昨日、ぼんやり起き上がるとなんと寝坊!
朝の天気予報も占いも見る事なく駅へと急いだ。
玄関を出てすぐにどんより空を見たのだが、
「今日も早めに帰れば大丈夫だろう!」
今思えば調子に乗っていたのかも知れない。
この私が、夕立以上の激雨、そして雷に巻き込まれるはずは無い!と。

仕事場にて、本日の雨は昨日以上との情報を仕入れた。
しかも、振り出しが早まっていると。

いよいよ帰宅時。
会社を出る時は雨もなく、どんより空ながらも帰宅までは大丈夫なような雰囲気。
心が少しざわつくも先を急いだ。

で、地下鉄から地上線に乗り換えて後2駅、
バツバツバツバツぅ!!!
嫌ぁ〜な打音が響き渡る。
読んでいた本から顔を上げ電車の窓を見ると、猛打乱舞の横殴り激雨のしぶきが窓を流れている。
あ、あああああ!!!!
バケツをひっくり返したような。。。なんて形容される事も多い雨量の雨である。

地元駅に降りたち、しばし呆然と立ち尽くす。
叩きつけるような大粒の水が「俺が!俺が!」と先を争うように空から落ちてくる。
ほんの5メートル先にはコンビニエンスストア。
コンビニエンスと言われるだけあって傘ももちろん常備している。

傘、お買い上げ!なんて手段もあるのだが、実は今朝、天気予報は見逃したものの寝ぼけ頭のかすかな向こうで
「日本は傘の消費世界1位!雨の日の傘の忘れ物は1日3000本!」
なんてニュースが流れていた。
つまり、傘は必要だったらお金を出してでも手に入れるが、不必要になった瞬間、まだ使用できる物であっても捨てるんだよなぁ。。。
なんて心が痛くなっていた。

と、言う事で、家には2本程置き傘がある。
あえて買い足す必要性が全く無いこの状況において、土砂降りの雨を前にどうすべきかを考える。
「少し待てば雨脚も緩くなるやも」
人並な結論に至り、しばし雨を眺めながら待機。
電車が到着する度に「しばし待て族」は増員していく。

10分経過。。。。ザバァ!ザバァ!
。。。20分経過。。。ドバァ!ザバァ!

。。。ときおり雨が緩みそうになるのだが、その数分後には前にもましての大雨である。
コンビニがちらつく。
ニュースが甦る。
待機継続。

ザァァァ、ザァァァ。。。
比較する雨量の平均値が普段の雨の日よりもかなりあがっているが、これ以上待ったところで雨の気まぐれはおさまらないだろう。

そう、機は熟した。
ファンファーレと共にいざ出撃へと一歩を踏み出したのである。

腕マッチョ

何故だろう。。。

二の腕がマッチョだ。
昨年、圧をかける二の腕サポーターを装着し、恐ろしい程の効果を発揮し、
「え?これ腕?!」
と友人にふっくらした二の腕を指摘され、自分でも驚くほどのたくましい腕になり、志半ばでありながらも装着を卒業してから早1年、理由も無いまま二の腕がマッチョだ。

考えられる事として、先月から腕立て伏せを10回している。
肩凝り防止と、タルタル二の腕をどうにかしたい思いで始めた。
昨年の二の腕マッチョを防止するべく、どんなにこ慣れたとしても10回を上限にそれ以上でも以下でもなく軽運動として毎日していた。

なのに何故だ?!

もともと腕筋肉質なのは承知している。
誰もが感嘆する程の力持ちなのも特技欄に値する。

今月から骨盤メンテなる微運動を始めたが、足腰をフゥフゥやる感じで全く腕には負荷がかからない。
なのに何故だ?!
このところ、少し熱い陽射しに対応して半そでなんかを着飾ろうとすると、決まって鏡に映る自分を眺めて心が折れる。

どうすれば二の腕マッチョから逃れられるのだろう?
適度な運動でもマッチョに拍車がかかる。
何もしないと、「いつか羽ばたけるのでは?!」と思えるくらいタルタルしてくる。

「あたし、足が太くてぇ。。。」
なんて言うコンプレックスと、まさか同じなのか?!
「二の腕がマッチョでぇ。。。」
おぉおおおお?!
ついに私にも世間一般に言うコンプレックスに苛まれたのか?!!

生後数ヶ月の赤ちゃんの足並に育った自分の二の腕を見て感傷に浸る。
よりも前向きに生きようとブログに認めてみた。
う〜む。。この二の腕は、筋肉に変えるべきか、贅肉としていつか火傷を負った時に「この肉で移植を!」と言うためにとっておくべきか。。。
あぁ。。。不謹慎な発言まで飛び出してしまった。。。
あしからず

大陸移動説〜外伝〜

今回の目眩で挑戦した試み。

カロリーメイト、ヴィダインゼリー、8種類のマルチビタミンタブレット摂取。
電磁波絆創膏。
蒸気アイマスク。

電磁波絆創膏でお馴染みのピップエレキバンを肩、背中のツボにベタベタ貼り。
ココ最近、左肩がずっと張り詰めた感じだったので、以前お世話になったピップエレキバンを入手。

しかもしかも!
この電磁は「永久磁石」が売りである。
前は気付かなかったのだが、絆創膏さえあれば何度でも使える代物の様子。
そして張替用の絆創膏まで別売りしている。

と言う事で24個入りをお買い上げし、同封しているツボ図面を見ながら、出来る限りのツボに貼ってみることにした。
しかしどうしても貧乏性は抜けないのか、凝りの感じるツボに貼りたい思いが邪魔をする。
お風呂上り、半裸で1時間以上どこに貼るかを吟味。
24個なんて相当な量あるのだから、適当でもツボ図面どおりに貼ればよいのにこだわりを捨てきれない。
結局、自分では手に負えない部分を諦めたため半分は未使用だ。

そして今回、最も効果を感じているのが「蒸気アイマスク」。
ホッカイロと同じ原理で40度の蒸気をあてるアイマスク。
10分程で目元しっとり。
目の疲れをほぐすのと、何気に美容効果もあるのでは?!
と密かに思っている。

病院、健康食品摂取、アイマスク、同時に考え付くことは全てやったのでどれが効果的だったのかサッパリわからないが、とりあえず治まりつつある目眩に安堵である。
過剰被害妄想不治の病はゆっくりと幕を引き始めた。



大陸移動説〜その2〜

目眩明けの一週間。

仕事中にもたまに襲ってくるクラリ目眩。
貧血疑惑によりホウレンソウやビタミン補給に勤しんだにも関わらず、やはりいなくならない目眩。
ついに業を煮やし、病院への出陣を覚悟する。

とりあえず目眩の場合、何科の病院に出陣すべきかを責めあぐねつつ友人のクリニックレディーさんに相談。
「脳神経外科か耳鼻科では?」
とのアドバイスにより、耳鼻科出陣を決意。
脳神経外科に行って輪切り脳になる程のことでも無いだろうし。。。
という思いと、検査のためとは言えレーザー光線的なものを体に浴びるのを比較的避けたい身としてはまずは耳鼻科である。
ちなみに目眩は、目の疲れや肩こり、耳などからも起こることも考えられるらしい。

今回の目眩により「メニエール病」という病名を知った。
目眩で大騒ぎしている際、知人の母親がどうやらこの病と判断されたらしく、その症状が自分の症状と相違していたので、気分的にメニエール病に侵され始めた。
主な症状は、目眩、耳鳴り、吐き気らしい。
当てはまるのは目眩と耳鳴りだけだったのだが、その症状を聞いて吐き気もしてきたような気がする。
思い込みが激しく、病に打たれ弱い人間は、聞いた事にマインドコントロールされ安い傾向にある。

早速翌日の朝、近所の耳鼻科に向う。
通院初心者としては、実は目眩なんてどうやって診断するんだろう?とたかをくくっていた。

まずは症状を聞かれる。
「目眩はどっち周りでしたか?」
おぉおお?!目眩の回転方向?!
全く予想していなかった質問にしどろでもどろになる。
初めての目眩を想像しながら、人差し指を上に向けクルリと回転させる。
「え?上ですか?!」
瞬間、ドクターが引きがちチョイ被り気味にツッツコむ。
はうッ?!
寝返りを想像して再現したものだから天井の回転具合を正面きってパフォーマンスしてしまった。
ドクター的には右周りか左周りかを知りたかったのだが。

気を取りなおして右か左かを考え、人差し指を右回転させながら
「あ、左です。」
これはよくよく思い返してみて気付いたのだが、重要な症状を間違って報告。
初診で誤診が発生した場合、明らかに自分の過失だろうなぁ。。。

次に座っている椅子を倒され、フリーフォールのような瞬間無重力テスト的なものをされる。
ほほぉ〜ッ。。。こういう検査機器もあるんだなぁ。
一瞬の浮遊感に不快感を覚えながらも感心。
目を瞑り、右に左にユラユラ、上に下にユラユラ。
どうやら左右に首を振っても目眩は起こらないが、上下、主に上を向くとクラリ。

立ち上がり目を閉じて足を交差させ腕を上げバランス。
ユラリ、ユラリ。
何故だろう?こういう時、自分はバランス感覚に優れてると思われたい衝動に駆られ、一生懸命バランスをとってしまう。
人に良く見られたい欲望でもあるのだろうか?

続いて超音波テスト。
ヘッドフォン装着の上、鳴り響く音を探す。
証明写真を撮るボックスのような小さなとこに入り、正面ガラス向こうに操作する看護士さんを見守る。
こういう時、看護士さんの動きで「あ!今から音が出る!」なんて勘が働いてしまうのだが、思い込みの激しい自分にとって大丈夫だろうか?と一抹の不安。
まぁそれも踏まえてテストはされてるんだろうけど。

普通に左右の調音テストを済ますと、次は耳の骨の部分にヘッドフォン部分をあてて骨の振動からの調音テスト。
ほほぉ〜。音って骨でもひろってるんだ。
滅多に来ない病院に来てプチ情報を入手。

一通りの調音テストを終えたドクターの第一声。
「あぁ、調音は異常ですケド。」
サラリと流される。
赤と青のウネウネグラフを見ると、どうやら左耳は低音が聞き取り辛く、右耳は高温が聞き取り辛いらしい。
機能的に正常ではないらしいのだが、今回の目眩とは関連性は無さそう。
安心すべきなのか、由々しく思うべきなのか複雑な心境。

ドクター曰く、左耳の中にある石(耳石)が外れてしまい場所移動していることに原因があるようす。ちなみに人間はこの耳石で平衡感覚を探知するらしい。
いよいよの病名発表!

「良性発作性頭位めまい症」

文字にすると仰々しいケド。。。
なんて言われながら達筆にドクターはメモ書きしてくれた。
「原因は色々考えられるが、まずは「過労・疲労・睡眠不足」を解消するように心がけて下さい。」
つまりは最近のオーバーワークによるものなんだろうなぁ。。。

1週間分の目眩止めとビタミンB12などの薬を出してもらい、一先ず様子を見る事になった。

それから1週間。
しばらくは、やはり寝返りの度に目眩感で目が覚めて良く眠れなかったのだが、ここ2日はすっかり治まった様子。
薬は本日打ち止めになるが、補給の必要はないと良いなぁ。

大陸移動説〜その1〜

先週末からの突発性目眩。

明け方、もうすぐお目覚めなまどろみ中、左側に寝返りをうった瞬間!
うっすら目を開けた状態で天井がグルグルグルグルぅ!!!

はうッ!目を開けるタイミングを間違えた!

とっさにそう思い慌てて瞼を閉じる。
「人間は寝ている時、眼球黒目部分は上を見上げた状態になる。」
なんてな本当かどうかもわからない事が心の片隅にあったので、寝返りうち途中に目を開けるとグルグルすると勝手に結論付けてみたが、目を閉じても頭の奥でやはり時計回り、つまり右回りにクラクラしている。

ややや!!
もしかしてこのまま息絶える?!

普段とっても健康な人間は、得てしてちょっとの不具合に打たれ弱い。
前日にアルコール摂取した訳でも無いのにクラクラしている自分。
当然のように自己判断病名は「不治の病」だ。

とりあえず他の病名も疑って見る。
「まさかのインフルエンザ?!あれだけ注意してマスクマンに変身していたのにぃ!」
急いで体温計を口にくわえる。
しばしジッとしてみる。
その間もグルグルクラクラのエレクトリカルパレード。

ピピッツ!
体温計を見つめる。
36度16分、所謂平熱!

早とちってみたが、熱も咳も無く喉なんかも痛くない。
つまりインフル疑惑は数分で解消。
気を取り直して布団から出て立ち上がろうとしたが、産まれ立ての小鹿並にユラリと揺れる。
立ちくらみなんてのは人生で何度か経験したが、目眩は人生初である。

そんな朝を向え、前回1ヶ月勘違いして開催した友人のお墓参りに出かける。
絶不調により心折れスタートな一日が始まった。
一緒にお墓参りに出かける友人と合流してみると、その友人もその週は絶不調だったらしく会社を休み病院に参戦していたとのカミングアウト。
つまり、どちらかと言うと二人ともお墓参りするより家で休息を取るに限る一日なのだろうが、命日近辺と言う事もありお墓参りは強行開催。

何だかわからないが自分の方がより病に臥してるアピールをしつつ、心細い体調の変化を友人に伝える。
「むむぅ。。。貧血では?」
全く意識してなかった病状が提案された。
おぉ!そうなのか?!こいつは貧血による目眩なのか!
心が弱っている時は、自我より他人の言葉が優先される。

により、二人で仲良くコンビニにて栄養ドリンクを吟味してみる。
貧血にはビタミンC補給!
勝手に決め付けビタミンCを探すも、ビタミンBやEが入ってるドリンクしか見当たらない。
そして種類がたくさんあって何がどうやらさっぱり。
最近はスーパーにベジタブルソムリエなんてのが進出されてるそうだが、栄養ドリンクソムリエなんて人がいたらお願いしたい気分。
結局ビタミンCは補給出来ないが昔馴染みのリポビタンDを摂取。
そして単純な私達は、妄想効き目をすぐに察知し、にわか元気を取り戻した。


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