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残念な妹 〜その4〜

そうこうしながらも無事に母親と再会を果たす残念な兄妹。

翌日そうそう法事に出かけ、その帰りにお墓参りへと足を運ぶ。
テキパキと作業を進める親戚のおいちゃんに指示され、花の水を替えお線香のための蝋燭を立てと動いていると、突然、

「ふぎゃあっ!!!」


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残念な妹 〜その3〜

機内持ち物検査。

兄は恒例のPCグッズを仕分けして籠に入れ、ピンポントラップに掛かるはずだから、ノンビリ行こうと隣の列に並んでジャケットを脱ぎ始めると、スタスタと歩を進める兄。

「あれ?仕分けは?」
兄「今日はiPad置いてきた」

ぬ?
遠ざかる兄の背を見ながらもたつく自分。
ようやくジャケットを脱ぎ捨て、カバンを籠に乗せて列に並ぶと既にパススルーした兄が遠ざかる。
い、一発合格?!
98%の確立でピンポンに絡まる兄が、顔パスVIP並みに探知機を通り抜けてしまった。
係員に袖の下でも握らせたか?!

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残念な妹 〜その2〜

搭乗チェックインの時間10分程過ぎてから空港に到着。

既に自信という原石が欠片となってしまっている自分は、キョロキョロと挙動不審。
とりあえず自動チェックインATMに進み操作を開始。
もしかしたら兄が先に手続きしてるかもなぁ。。。
なんて思いながらポチポチと操作すると、未発券の予約チケットが表示された。

ぬ?奴は何をしているのだ?
不信感を募らせながらチェックインを済ませ、ゆっくり見ようと思っていたお土産コーナーに早足で向かう。
毎回都内で有名などら焼きや焼き菓子なんてのを各地で入手してお土産にするのだが、今回は空港で済ませようと怠けたのが裏目に出て手短にありきたりの物をお買い上げする事になってしまった。

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残念な妹 〜その1〜

毎年恒例の法事帰省ストーリー。

毎回全部書き散らし終えた事がないのだが、今回は一応の完結を目指して散らかしてみる。

法事帰省という事で、毎年4月の第一週末に兄を連れて実家に逃避行する事になり早2年。過去の書き散らかしを参照して頂くと話が早いのだが、毎回のごとく兄が空港ピンポントラップにかかっている。
その場で詰め切り、小さいハサミ、便利ナイフ(色んな刃先がついた小さいナイフ)等の機内持ち込み禁止グッズをことごとく没収され、パソコングッズの別途提出でモタモタするのが恒例行事だ。

それを踏まえ、出発の前日には実家の母親からも口を酸っぱくして「持ち物に気を付けて!!」号令がかかる。


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初盆の帰省〜Day1〜

さて、ようやく夕飯も終えマッタリタイムである。

色んな初盆イベントの代表者としてバタバタした母をヘルプするため、
「ここは一つ!」
と、我が家名物のジャンケン大会が始まる。

昔からコーヒータイムを設けていた我が家では、ジャンケンして負けたらコーヒーを作るというルールがある。
ちなみに残念な兄は必ず最初にグーを出していたので確実に負ける運命にあった。
現在は、優しい自分がその事を指摘して残念な兄にも勝利の女神がチラリと微笑んでくれる事が増えている。

さて、早速ジャンケン。
「最初はグー!ジャンケンポンッ!!!」
一発勝負で勝利を手中におさめた。

うひゃひゃ、うひゃひゃと兄をせせら笑い
「早く洗って来な!」
なんて声高に言っていたら、奥のキッチンから
「何言ってんの?もう洗ったわよ」

えぇえええええッ?!!!!
早いよマザー!!!!!
瞬間勝ち誇ったように輝く兄。
「あ〜ぁ、せっかく洗おうと思ったのにぃ。。。
今日はお母さんも疲れてるだろうにぃ。。。」
と、さっきまで洗いたく無いオーラ満タンだったくせに残念がる。

ぬぬぬぅ。。。。
せっかく勝ったのに!せっかく勝ったのに!!!
そんな思いを噛み締めていると、
「さ、コーヒージャンケンしようか」
と、兄。

ぬ?
てか、さっきの洗わなかった分をコーヒーメイクで相殺しろよぉおおお!!
と空しい叫びが空を切る前に
「最初はグー!。。。」
思わず釣られてグーを出し、あろうことか本人の意思確認も無いままジャンケン舞台に踊らされた。
「ポンッ!」

はうぅうううッ?!!!!!
そうなの?そうなの?
満場一致で自分の敗退が決定した。

渋々コーヒーを作りに行く自分。
今では三者三様の飲み方になってしまったコーヒーを準備。
直ぐ側には兄が洗うであっただろう食器が水滴を垂らしキラキラと輝くのであった。

初盆の帰省〜Day1〜

ようやく初盆の一日目も終わり。

夕飯の時間になるのだが、またしてもスモールイーターファミリーがもめる。

その前、遡る事午前中の話。
食料調達を兼ねてスーパーにお買物に出ていた。
そこで驚くべき光景が!!!!

ど〜んッ!!!!
魚売場である。

うほッ!!!
何気に実家でスクスク成長して過ごした昔、
自分は肉も魚も野菜も嫌いだったためほとんどフルーツや納豆で生きていた。
それ故、スーパーの食料品売場に足を運ぶ事も少なく記憶の片隅にも残っていない。
それがこの勢いッ!
都内のスーパーにあるかね?
魚がドーン!って売場にある事って?!!

更に

どど〜んッ!!!!
チキンカツの惣菜。
左端の隅っこに写っているのが普通のLサイズの卵である。
どんだけ大きいチキンカツなのかと!
これで250円って!!

んで

どどど〜んッ!!
このアイス無茶苦茶懐かしい!
思わず激写!
袋に入ったカキ氷で袋を噛み切ってそこからガリガリ食べる。
都内で見たことないなぁ。

なんてなお買物激写大会を済ませて夕飯。

近所のおばちゃんが畑で朝採れたからと持ってきてくれたトマト。
黄色いトマトって初めて食べたケド、美味しゅうございました。
トマトってそんなに好きな食べ物じゃないが、新鮮トマトは好きみたいだ。

で、お昼ご飯の残りのお刺身と、

Theサザエ!
これは母親の実家からガッツリ送られてきたサザエ。
これが揉め事の元凶。

まぁ何で揉めたかと言うと、やはりいつもの通り
「残さず食べろ!」
問題である。
母も兄も2、3個ペロリしてもういらないと言う。
別に自分も大喰らいな訳じゃないのに
「残りぜんぶやる!」
と、お皿ごと自分の目の前に出される。
「お前、残さず食べろよ!」
長男の威厳のような兄の捨て台詞付き。

母も母で、どうせ全部食べられないんだから半分は明日にすればいいものを、
必ず全部一気に調理してしまう。
口を酸っぱくしても聞く耳を持たない。
その結果、最年少の自分に残りもの整理が回ってくる。
あげく
「お前、まだ食べてんのか?」
なんて冷たい言葉を発する兄。
頬っぺた一杯にご飯とサザエを含ませ一人モクモクとゴールへ向う自分。

この後、そんな自分を嘲笑うかのような仕打ちがまたしても起こるのであった。

初盆の帰省〜Day1〜

さて、ゴルフも終え家路に着く。

オイちゃんの家の目の前に車を止める。
何気にオイちゃん家の斜め前には、自分の後輩夫婦の新築がある。

「ふぅ。」
なんて一汗流した感で車を降りると、後輩夫婦の玄関先が何やらモクモクしている。
「ぬ?!もう迎え火かい?!」
オイちゃんに聞くも「まだ早い」の素っ気無い返事。
もう少し日が落ちてからでいいというアドバイスを胸に、シザーマン兄ちゃんと家路に着く。

自宅に戻ると母親がしばしの休息を取っていた。
働きづめで大変そうだ。

日が暮れてくると客人も来なくなると言えど、最後に1人のおばちゃんがやって来た。
おもてなしレディーさん復活!
母と2人でおばちゃんと談話していると、何やら玄関先がモクモク。

「迎え火始めたんだねぇ」
なんて横目に3人で談話を続ける。
麦茶も2杯目に進もうとする頃、玄関先のモクモクが更にモクモク煙をあげる。

「ぬぅ。。。はうッ?!!!まさか!!」
慌てて3人で玄関先に飛び出すと、シザーマン兄ちゃんが案の定迎え火を始めていた。
それは時間帯的にも問題無いのだが、如何せん「素人迎え火人!」。
分量も全くわからないまま、まさかの手元にある迎え火用の木を全部燃やす勢い!
そう、まさに焚き火状態!!

訪問で来ていたおばちゃんが見かねて
「ありゃあんた、全部焚いたら送り火のが無くなるよ?!」

時既に遅し!
ほぼ全焼に近い迎えっぷりで、兄曰く、
「え?この量じゃ足りないから、その辺の木を探しに行こうかと思ってた」
なんて空を切る発言をしながらウシャウシャと笑う。
いいな、B型って。

結局、迎え火王の兄、おばちゃん、母、自分、4人で声を揃えて
「まぁ、うちのオヤジさんはあちこちフラフラ寄り道して、家に帰ってくるのを忘れそうだからこのくらい焚いても足りないかもねぇ」
なんて笑い飛ばしてみた。

なかなかな焚きつけを見せつけているところにオイちゃんが現れ
「なんでこんなに迎え火を。。。」
呆れるというより次の事を即座に判断して
「送り火の焚き木を後で持って来るから。もう焚くなよ」
と、釘を刺して去っていった。

後にこの「焚き火王、モクモク事件!」の謎が判明したのだが、
ゴルフからの帰宅中、後輩宅で見かけた迎え火モクモクに
「負けてたまるかい!」
と兄的に意気込んだものの、思うようにモクモクが出ずひたすらつぎ足していたらしい。

送り火用の木を持って戻ってきたオイちゃんに独白する兄。
「ん?向かいの家はバーベキューしてただけだぞ?」
うへぇッ!!!!!

まさかの、まさかの!!!
迎え火とバーベキューの煙を見間違え、兄は必死でそれに対抗しようとしていたのだ。無理だって!

結局、
「お前、後輩に「お盆に紛らわしい煙を立てるな!」って言っておけよ!」
と、自分に八つ当たりする兄であった。

初盆の帰省〜Day1〜

いそいそと出かけたゴルフ打ちっぱなし

自分と兄は初体験のため、何から何までオイちゃんにお世話に。。。
は、ならない。
オイちゃん曰く、
「最初からああだこうだ言っても絶対出来ないし、フォームなんて後からいくらでも修正出来るんだから今日は飛ばす感覚を掴め!」
らしいので、まずはドライバーとグラブを渡されボールと共に定位置に立たされた。

ブンッ!
シザーマン兄の空振る音が山の彼方にコダマする。
そう、車で10分程のゴルフ練習場なのだが、田舎なので都内の練習場なんかと違って網で囲まれているのではなく山を整備してあるとても開放感溢れる練習場なのだ。

とりあえず「内角をえぐるように。。。いや、絞るように打つべし!」
カツッ。。。。ゴロゴロゴロ。。。
はうッ!当たったものの前に飛ぶどころか転がった!
チラリ。
兄を見やる

ブンッ!

うけけッ!兄は転がるどころか今だにヒットしていない。
その思いは空を切るとはこの事か!

しばらくカツカツしているとようやく前に飛ぶようになってきた。
オイちゃんの
「お、エリの方がゴルファーに近づいた」
なんて、よいしょとも取れないトーンの声が耳に入ると、すかさず張り切って
ブンッ!
。。。空振る。

今まで何気にゴルフから遠ざかっていたのは、人間性が出ると言う噂を小耳に挟んでいたからでもある。
元々くだらない事でも秘密主義の性質がある自分。
安易に今の感情を知られたくないらしいのだが、それが全面的に出るゴルフなんて怖くてしょうがない。
まぁ、普段から如何に黒い心を隠し持っているかってな事にもなってくるのだが。。

まだまだ周りの人と競う程飛びもしないので、とりあえず真っ直ぐに飛ばす事だけに集中。
しかし、そんな集中も30球を過ぎた辺りからグダグだと崩れていく。
ゴルフは集中力を無くした瞬間から恐ろしくつまらない事になる。
心には既に邪心が沸き起こり、飛ばしたいのか当てたいのかわからずカツカツと音を立て始めグラブをはめている親指がささくれ出す。

オイちゃんはたまにカツ〜ンと軽々飛距離を出して遊んでいる。
近々ゴルフに行くため、今日のところはダメっ子兄妹のお遊戯にお付き合いしてくれている様子。
要所、要所で軽いアドバイスを出すオイちゃんの教え方は気に入った。
上から目線で言うのも何だが、1球1級アドバイスされても頭にさっぱり入らないし、今打った感覚とさっき打った感覚なんてわかんないって!

最終的にブンブン言わせていた兄がカツカツ当たるようになり、カツカツ当たっていた自分はゴツゴツと転がす状態に。。。
何事も集中力って大事。

とりあえず今日はこのくらいにするか!
と、お互いに70球?くらいを手玉に取って練習場を後にした。

「エリの方が素質があるように見えたケド、最後は兄だったなぁ」
と、オイちゃん。
「ま、プロは絶対無理だけどな!」
の、辛辣な意見を胸に
ゴルフって。。。1時間以上は無理だな。。。と、負け犬が遠吠えるのであった。

初盆の帰省〜Day1〜

さて、ヌボヌボと来客を待っているとついにヤツが現れた!

ミニチビである。
ハトコの姉ちゃんに手を引かれ、4月に会った時からちょっぴり大人びている。
「ほら、パーマかけてもらったんだよねぇ」
モジモジして一言も発しないミニチビに変わりハトコ姉ちゃんが発する。

おぉ!なんだか大人びたと思ったらクルクルカールがかかっているからなのか!
むむぅッ。。。
こちとら数ヶ月に一回くらいしかヘアサロンに顔出さないってのに、ミニチビの分際でパーマまでぇ。。。。

ま、可愛いから赦すか。デレデレ。

しかし家にやって来たもののモジモジとシャイなミニチビ。
3ヶ月ぶりくらいなのに、急に人見知り。
いや、前回も1日しか遊んでないのだから仕方ないか。

ひたすらハトコの姉ちゃんに会話を促されるも、モジモジするミニチビに業を煮やした母が来客用のお菓子を勧める。
やはり手を出さないがハトコ姉ちゃんに与えられると嬉しそうに頬張る。
4人の大人の中にチビが一人でもいると、その場の主人公独り占め。
子供の特権だなぁ。なんてちょっと羨ましい。

聞いてみると、どうやらチビ姉は従姉妹たちの家にお泊りしているため、本日はミニチビ一人で徘徊するに至っているらしい。
まぁそれでハトコの姉ちゃんが子守する羽目になっているようだが。

来客が途絶えた夕方。
ハトコの姉ちゃん達のお父さん、つまりチビ達のお爺ちゃんにあたるオイちゃんがやってきた。
「暇を持て余してるだろうと思って、ゴルフの打ちっぱなしに誘いに来た」
と、ナイスなご提案で登場!

うひょいッ!
そうなのよ!そうなのよ!
日中は来客が引っ切り無しに来るからお持て成しで忙しいケド、夕方も近くなると皆各自の家の行事があるから訪問もピタリと止む。
という事は全くの暇っちょになるのだ。

このオイちゃんは、自分の父親と従兄弟なので自分達とはどの関係にあたるのかよくわからないが、とても気の回るオイちゃんなのだ。
地元の消防所長さんを勤め上げたとは言え、引退した今も地域活動に勤しみ目を光らせている。

そんなオイちゃんに連れられ、自分&シザーマン兄ちゃんとゴルフ打ちっぱなし初体験へと繰り出すのであった。

チビッコギャング〜贈り物編〜

久しぶりにチビッコギャングシリーズ!

んふ。
パソコンの画像整理してたら、今や休載中?のチビッコギャングにまつわる物が出てきた。
により、書き散らかし本人の独断で急に話を再開!
前回までの粗筋はカテゴリー「帰省」で要チェック!

番外編にてチビ達より「アジサイ」のお届け物がやってきた。
と言う事は、贈られたら贈り返すの精神論者としては何か甘やかし物でも貢いで、現地にいるハトコの姉ちゃんより、東京の素敵な姉ちゃんをアピールしたい。

そもそも「お盆に帰省する際には何かしらの手土産を持参せよ!」との母親からの指令もあった。

と言う事で仕事帰りに早速デパートをブラブラ。
普段行きなれない子供・玩具コーナーへと歩を進める。
キョロキョロとお目当ての物を探す。

そう、「知育シリーズ」だ!

姉ちゃんを、ただの甘やかしイナフ姉ちゃんだと見くびるんじゃないぞぉ!
デレデレとお買物に行く様を、友人は冷ややかに見送ってくれたが、熊たんの大きなぬいぐるみを誰が買うと思うんだい?!
あんなの洗濯し辛いし、ちゃんと手入れしなきゃダニが生息するんだぞ!!

なんて鼻息荒く知育コーナーに来たものの、何だかいまいちピンと来ない。
こう、「いかにも!」なんて玩具は欲しくなく、教育と言う思いが影を潜め遊んでいるうちに「いつの間にか頭に柔軟性が出来てた!」というトラップのような玩具が欲しいのである。

結局、帰省に伴って行けるサイズの知育グッズも無く、しかも考えてみると、
ハトコの兄ちゃんの子供達なので親族の関係性はかなり遠い。
そう遠いところに大奮発して半年近く早いサンタさんが現れるものなのか?

悶々と売場を後にし、ファンシーグッズコーナーに差し掛かる。
シールやメモ帳等の女チビにはたまらないグッズが溢れている。
きゃッ!懐かしい!メルヘングッズは自分も昔集めたしぃ。。。
なんてノコノコと手には取らない。

何故なら今回、ぼんやりと甘やかそうグッズではいけないのだ!
そもそも知育グッズに決めたのも、既にシザーマンでお馴染みの残念な兄も甘やかしグッズを手土産にするからである!
所謂、お土産ライバル決戦が、この夏!初盆と共にデッドヒートするのであった!!!

と、言う事によりありふれた物で兄に鼻で笑われたくないのだ。
というより兄を鼻で笑いたいのだ。

ファンシーグッズを背に右往左往してみるも、結局心動く物が無いなぁ。。。
帰ってアマゾンででも探すかぁ。。。。
なんてチビ洋服売場を通り過ぎる瞬間!!
なんと、なんと、いたのだ!!
まさかのお望みの商品が!!!

灯台下暗しとはこの事なのか?
玩具といえばすぐその売場しか行かない単純思考の自分を恥じた。
洋服屋さんに洋服しかないと思うなよぉ!!!

鼻息も荒く、有無を言わずお買い上げ!
知育効果もあり、兄に笑われることもなく、帰省荷物にもすっぽり入る、うってつけの贈り物!それがこいつだぁ!!!

んふ。
ただの折り紙じゃないのよ。
簡単にいくつか折ったら、目玉やお髭のシールをペタペタして出来上がり!

やはり、チビには折り紙って一番頭を柔軟にすると思うのよねん♪
指先使うし折り方考えるし、ましてやシールペタペタも出来るとなれば楽しさ倍増!

ってな感じで、輸入折り紙をお買い上げして意気揚々と帰ったのであった。

さて、このお土産対決!
現在執筆中の初盆シリーズにそのうち登場する。
ご期待あれ!!
案の定、シザーマン残念兄ちゃんは外さないぞッ!!!!

初盆の帰省〜Day1〜

とりあえず仏壇に用意する御前セット捕獲大作戦。

駅前のホームセンター兼スーパーの大型店に行ってみるも見当たらない。
不謹慎ながらも100均をチラ見したが見当たらない。
とりあえず広い店内を右往左往しても始まらないので、近くにいた店員さんに
「これありますか?」
と、携帯画像を見せる。

ここ数年便利な世の中になったもので、お買物や友人に現在地を知らせる時なんかに、携帯で写真を撮ってメール添付したりすると説明いらずなのだ。

相変わらずのブレっぷり画像を見た店員さんはキッパリと
「置いてません」
ですよねぇ。。。なんて、よくわからない相槌を打ちつつ退散。

まぁ、こうだろうとは予想してたし。。。
なんて心で励ましながら本命の仏具屋さんへと歩み寄る。
何気にお盆真っ盛りに開店しているのか自信は無かった。

しかしここがかき入れ時なのか、煌々と明かりのついた玄関へと到着。
母と二人恐る恐る入場し、店内をキョロキョロしていると、もの優しそうな店主が現れたのでその場を母に任せ今回買物リストにない仏壇なんて見始める。

そもそも仏具屋さんなんて始めての来店である。
仏壇なんてピンキリであるので数万円〜数十万円!
う〜む。。。こういう仏壇なんてのも宗教によって色々あるらしいので素人が好みで買っちゃいけないんだよなぁ。。。

無事に御前セットをお買い上げした母は出口付近にある小さめの仏壇を指差し、
「あたしのはこれくらいでいいからね」
なんてな生前仏壇指名なんてのをしていた。

さて、無事に家に辿りつきようやく御前の準備がなされた。
これでいつお坊さんが来ても今回のメインである父親がお経中にお腹を鳴らす?!
なんて事は無いだろう。

いよいよお坊さん登場!
何気に仏壇のある部屋にはエアコーンが無いため扇風機3台がスタンバッテいる。
にしても無茶苦茶暑い。
お坊さんは立派な格好をしているので相当暑いだろうに。。。
なんてお経の間中垂れてくる汗と戦った。

ここでも、お持て成しレディーさんは冷蔵庫でグラスごと冷やした麦茶を差し出し自己満足に浸る。
巡回のあるお坊さんはそうそうゆっくりもしていられないので、サクサクとお持て成し麦茶を飲み干すと去っていった。
暑い中、暑い部屋に本当にご足労な事だ。

さて、それからまたしばらく訪問客に、お持て成しが続くのであった。

初盆の帰省〜Day1〜

帰省までに足の引っ張り合いがあったものの、無事に我が家へと到着。

仕事帰りの疲労と、空腹による乗り物酔いのせいで食欲は大幅減少したものの、用意されていたデニッシュ生地のサンドイッチと食パン生地のサンドイッチを頬張り就寝。

翌朝、いよいよお盆開始!
とりあえず毎朝5時に起きてる自分としては、いつものように起き、既に前日に親戚が手伝ってくれたらしい提灯などを眺めてみる。
母親は仏壇のためのご飯準備を始める。

と、その時「あらぁッ!!!」と軽い悲鳴!
モタモタと母親の方に駆け寄ると、何やら仏壇用の御前を前に愕然とした表情。

ここまで、如何に我等兄妹が足の引っ張り合いをして家路に着いたかを書き散らかしたが、流石その親!
まさかのビッグイベント当日に仏壇用御前のお椀の蓋が足りない事を発覚させた。

えぇえええええッ?!!!
今そこ、しくじるかい?!!!
提灯は完璧、玄関先の門?も完璧、お線香、蝋燭、全て揃っているのに、まさかの失態!
「働かざる者食うべからず」
昔の人は良く言った。。。

いやいや、違う、違う!
死者は生前ガッツリ働いたから眠りについたはず!
その方々が1年に1度集うこの時に、まさか喰いっぱぐれるとは?!!!

急いで頭をフル回転させ、お買い上げポイントを弾き出す。
まず近くに24時間営業のスーバー&ホームセンターがある。
そこでご機嫌を伺いつつ仏壇屋さんに行こう!
と言う事で話はついた。

そうと決まれば一安心。
「器の無いのはしょうがないね」
なんて言いながら自分達はピザトーストなんて作って食べてたら
「おはようございまぁ〜す!」
と、第一声!!

え?ええええ???
時計を見る。
まだ7時前!
まさかの訪問客?!!

慌てて仏壇前で就寝中の兄を叩き起こす。
ぼんやり兄を押しのけ、提灯をライトオン!
お線香は朝一で立てたし座布団はスタンバっている。

ノーメークの母が玄関先に出ると、案の定、まさかの訪問客である。
訪問客と言っても親戚の一人なのだが、田舎の人ってこんなに朝が早いのかい?!!
と、驚いていると、何やら今年は親戚、知人が相次いで他界したため初盆が多いらしい。
なので朝の涼しいうちから訪問開始するのだと。

そ、そうなのね。。。
一応こちらも朝早いとは予想していたが、まさかの6時台を弾き出されるとは思っていなかった。

母親が招きいれている隙に冷たいお茶とお茶請けを用意し、おもてなしレディーさんへと変貌。
軽いトークを交わし、御礼のお茶と素麺を渡し1人目を見送る。

そこからパニック!
とにかく仏壇用御前セットをコンプリートしなければならない!
1人目にはセットが揃って無かった裏話を披露したものの、流石に面目が立たない!
ここは、大至急捕獲作戦を結構せねば!!

と、言う事ですっかり冷え切ったピザトースト&コーヒーを流し込み、寝起きでぼんやりしている兄を留守番に、母と二人捕獲の旅へと旅立ったのであった。

初盆の帰省〜到着、そしてやらかし〜

どうやら無事に飛行機は目的地に着陸。

離陸がシステムトラブルの停電で遅れたため、空港から出る30分に1本の電車の時間が押している。

とりあえず兄に「時間押してますからぁ〜ッ!!」を伝え、出発時に機内預かりにされたシザーマンのベストアイテム「ハサミ」を引き取りに向う。

。。。久しぶりだなぁ。。。このターンテーブル。
何気に自分は荷物待て状態が大嫌いなので、海外旅行でも機内に持ち込めるサイズにパッキングするテクを持っている。
により、何年も預けた荷物を待てするなんて事はしていない。

なのに、よりによって自分達の荷物では無い、シザーマンのハサミ1個を待てする羽目に陥った。
しかもハサミなんて小さい荷物、他の皆様のスーツケースに挟まれたらひとたまりも無く見逃す。

それを懸念して
「見逃さないように気をつけるべし!見逃したらもう一周回ってくるのを待てしなきゃいけないから!」
と、兄に口を酸っぱくして伝える。

さて、噂のターンテーブル前に陣取る。
とりあえず自分はメガネもかけずにボンヤリしながら兄のハサミ釣り上げを待つ。

既にいくつかのスーツケースがクルクル回ってきた。
「まぁ、まだ来ないでしょう」
的に余裕をかましている兄。
ちょっぴり不安が過ぎったので、兄が手にしている番号札を見る。
どうやらその番号がついた何かしらの形でシザーマンハサミはやって来るらしい。

と、大きなバックに挟まれてこじんまりとした袋のような物が回ってきた。
「やや?!あれじゃないのかい?」
兄を見つめる。
「いやぁ。。。違うでしょう。。いやぁ。。。あれかなぁ。。。でも、他の人のだったら。。。」
と、さっきまでの余裕とは裏腹に急に臆病になった。

いや、いや、いやぁ!!!!!
もしも、あのこじんまり袋だった場合、取り逃してもう一周になり、押してる電車の時間をオーバーし、更に30分のタイムチャージが課されるんだぞ!!!

誰も取る気配の無いこじんまり袋はドンドンくねくね道を過ぎていく。
兄に番号を確認するも、既に目の前を通り過ぎ裸眼では全く見えない。
ここで自分、まさかの軽快なスタートダッシュ!!!
仕事帰りに空腹のまま飛行機に揺られ、くたびれた体に強烈な愛の鞭を自分で入れ、持っていた荷物を兄にぶん投げ、こじんまり袋目掛けて走った。

後もう30cmほどで二周目に突入すべく穴に吸い込まれそうなこじんまり袋を取り上げた。
ギロリッ!
大きな油性マジックで兄の番号が書かれたタグがプラプラ揺れる。

「ぬぅううううッ!!!お前ぇええええッ!!!!これじゃあないかぁああああッ!!!!」
戦利品を持ちノシノシ歩いて兄に近づく。
「お!でかした!」
まるで自分のやらかしを水に流したかのような涼しい顔で迎える兄。
でかしたじゃないっつうのぉ!!!
やっぱり、やっぱりここでもやらかしやがってぇえええ!!!

と、怒っている時間もなく電車が発車する時刻が迫る。
兄から自分の荷物を奪いとり残り3分のリミットを走り抜けた。

空港を抜け、長い階段を駆け上がったその先の電車の改札の電光掲示板に目をやる。
は、はぅううううううッ!!!!
。。。。間に合わなかった。
乗る予定だった時間の電車が掲示板にはいない。

「ま、しょうがないな、次ので。」
さっきの大やらかしをかき消したかのような涼しい顔の兄。
「お前も飲むか?」
と、スタスタ自販機に歩み寄る。

まぁ自分もそこそこいい大人だし、いつまでも足を引っ張られ続けている事に愚痴ってもしょうがないので、「とりあえずジュース奢ってもらうか」と、兄に近寄る。
「あ、やばい!諭吉しかいない。。。お前出せ」

えぇええええええ〜ッ!!!!!!
何なの?何なの?
足を引っ張られたやらかしを水に流そうと、奢られる気満々で歩み寄ったあげくにカツアゲかい?!!!

全ての気力を失い笑いが込み上げる。
「あぁ、やっぱり兄ちゃんは兄ちゃんだ!」
なんて思いながら2人分のジュースをお買い上げし、間に合わなかった電車を確認しようと持っていた時刻表を広げる。

ぬぉッ?!!
自分が一生懸命出発の前日から見ていた時刻表。
よくよく見てみると、予定していた出発時刻は空港からの出発ではなく、空港の次の大きな駅からの出発時刻。
。。。。ど、どうりでねぇ。
。。。空港から走って間に合ったはずなのに電車がいないからさぁ。。。
そもそも10分前には空港出てるんだものぉ!!!!

。。。この兄にしてこの妹あり!
そんな微笑ましい珍道中。
そして、こんなやらかしが実家に滞在中幾度となく繰り広げられるのであった。

初盆の帰省〜機内にて〜

てへッ。
すっかりご無沙汰の初盆日誌。
何事も無かったかのように続ける。

機内に座ると準備万端なようで離陸間近。
兄と漫才のようにシザーマン話を掛け合っていると、突然機内電気がバチバチぃッ!!と点滅したかと思うと停電に。

ぬ?なんじゃい?
雨でも無いし何かしらの接触不良か?
としばし待てすると2分程で電気復活!
「どうしたんだろうね?」と、兄の方を見るとやけに姿勢のよくなった兄。
会話を続けるも歯切れも悪くどこか上の空。

するとまたしても停電。
ぬぬ?何だか雲行きが怪しい。
まさかここに来て飛行機代えなんて事になならないだろうなぁ!!!
ちょっぴりドキドキしていると
「ただ今調査致しております。そのままでお待ち下さい」
ちらりと兄を見ると硬直。

やや?!
まさか、まさかのビビリィか?!!!

数分で電気復活。
すかさず兄に「何だろうねぇ?システムトラブルかねぇ?」と促す。
すっかり怯えている兄。
そう、彼は高所恐怖症。そして飛行機が苦手君。

そんな兄の心を癒そうと
「多分、今回の機長は外人だね。コックピットでたまたま1回目の電源落としちゃったのがツボにはまって「何言ってんだよジョン〜ッ!!!」なんてやった際にもう1回電源落としちゃったんだよ!」
と妄想コックピット話を繰り広げる。

少し心が和らいだのか
「そうだな。外人はアバウトだしな。」
と、乗ってきた。
なんという偏見発言!まぁ心の余裕が無いので見逃すが。

予定時刻より遅れる事30分。
何事もなかったかのように飛行機が離陸した。

しばらく兄と談笑するも、仕事帰りのためお疲れモードにより兄は眠りにつく。
一人取り残されたので友人から借りて来た「告白」を読み始める。

出だしはドキドキのミニハプニングがあったものの無事に着陸態勢に入る。
すると前の画面に滑走路が映し出された。
凝視!。。。。むむぅ。。。
画像があるとこれはこれで怖いなぁ。
ラインから少しでも外れようものなら生きた心地もしないような。。。

ここでまたしても不安をかき消す妄想トークを繰り広げてみる。
「この映像ってライブじゃないんでしょ?」
すかさず兄も調子に乗って
「当り前だろ!一番上手く着陸出来た時の録画映像だよ!」
「皆を安心させるための心使い映像だね」
なんて嘘で塗り固めた偽りの会話で空元気を作り上げた。

結局難なく着陸成功したのだが、その着陸数分前の機内アナウンス。
「本日は機内トラブルにより停電が起こった関係で、予定到着時間を過ぎておりお詫び申し上げます。」
えぇええッ?!!今言うの?!!
羽田出る時に言ってくれよぉ。。。。
ずっと不安だったじゃないかぁ!!!うちの兄が。

さて、ようやく空港に降り立ったがまだまだ兄の事件は続くのであった。

初盆の帰省〜シザーマンの由来〜

最終アナウンスで仲良く連呼される事もなく無事にシートに着席。

早速、本日の反省会が始まる。
そもそも何故いつもピンポンを鳴らすのかを検証。
毎回ベルトで鳴らしているのだが、何故他の人は鳴らないのかが議題にあがる。

確かに皆は何故ピンポンしないんだろう?
チラリとベルトに目をやるとお洒落なベルト。
あぁ。。。
そう言えば以前兄は友達から「イタリア人に似てるよな」と、
漠然とした言葉を投げかけられた事がある。
それだけカラフルな装いをする事があるのと、ちょっと変わったデザインの物なんてのを着る習性がある。

と言う事によりベルトの穴には全部金具が付いてあり、確実に金属探知されるような代物だ。

そういう自分も、昔ロンドンに渡欧する際、張り切ってライダースジャケットを着ていたためにピンポンを鳴らした事がある。
ジャケットには恐ろしい数のジッパー付きポケットがあり、皮より金具の部分が多いのでは?!な物だったからだ。

今やそのジャケットは兄の部屋に飾られているのだが、血迷ってそれを着てこない事を祈りたい。

ピンポンの件は、お洒落ベルトのせいだと片付け、問題のハサミだ。
あまりにも兄は毎回ハサミを持ち込んでいるので、
「絶対、空港でブラックリストに乗っていて、「あ、ほら、またシザーマンが来たよ!」なんて受付で噂されてるはず!」
なんてな話になった。

だから今回、扱いが酷かったんだ!なんて話は飛躍。
他にもハサミ隠して無いか靴まで脱がされて!

すっかり兄の空港内でのニックネームはシザーマンになり、茶化すように話題は膨らんだ。
そしてこのシザーマン、やはり期待を裏切らず、またしても残念な出来事を提供してくれるのであった。

初盆の帰省〜シザーマン絶好調!〜

チェックインと言えば荷物検査。

ここで素敵な情報をお伝えすると、兄は必ずこのチェックで引っかかる。
しかも学ばないせいで何度でも同じ過ちを繰り返す。
かつ、パソコンやアイパッド等の電子機器を奮弾に持ち込む兄は、荷物検査までの時間が人3倍くらいかかる。
連れとしては一番面倒くさいタイプだ。

いつもなら兄のモタモタ準備を横で待てするのだが、今回は先に行ってしまおう!と思い、さくさくとピンポンゲートを通過。
アイドルの出待ちのように手荷物を床に置いて仁王立ちして兄を待てする。

。。。3分経過。。。5分経過。。。
おや?
待てども待てども兄の姿が見えない。
まさか別室にでも連れていかれたか?!
なんて冗談妄想しながら自分と同じ列でモタモタしてたはずの兄をチラチラ探す。

????姿が見えない。
こちらから向ってピンポンゲートの奥の荷物出し場を遠目で見るも、兄の姿は見えない。
?!!!もはや10分が経過しようとしている。
ここでかなり不安が襲ってくる。
「まさか神隠し!!!」
空港で人が忽然と消えるって本当にあるんだ!!
ざわついた心を抑えながら、全てのピンポンゲートを見て回る。
しかしいない。
完全に見失ってしまった。

あぁ。。。兄ちゃんが行方不明にぃ。。。。
なんてメソメソしようと思った矢先に「ピンポーン」と鳴らして兄の姿が現れた。

はうぅううッ!!!
に、兄ちゃんッ!!!!
なんてな安堵よりも、やっぱりピンポン鳴らした残念な兄を軽蔑の眼差しで見つめる。

いつものようにベルトがピンポン鳴っているのだが、今回は靴まで脱がされる要注意人物のような仕打ちを受けている。
残念な兄の到着を待ち、見失ってから神隠し説まで妄想した事を話す。

「うひゃひゃひゃッ!また、ハサミ持ってきてしまってさぁ!!!」
なぁにぃいいいッ!!!
またか!またやったのか!!

と言うのも、いつも作業用にとハサミなんかを一式持ち歩いている兄は、前回の手荷物検査で注意され、着払いの憂き目にあっているのだ。

にも関わらず、今回も機内に持ち込もうとしやがって!!!
しかも今回は着払いせずに機内の預け荷物として手配したため、たった1本のハサミのためにピンポンゲートから遠く離れた手続き所まで追いやられたらしいのだ!
そのためゲート付近から見えなくなり妹を不安にさせた。

まぁ仕事で普段使用しててそのまま忘れていた、なんてな話ならしょうがないなぁ、なんて思うのだが、よくよく聞いてみると、仕事でも普段でもハサミは一切使う事がなく、そのため持っている事すら忘れていたらしいのだ!

おい、こらぁあああッ!!!
そこ忘れたらダメでしょう!!
そんなハサミなら空港で捨てちまえええッ!!!
心の憤りを吐き出すかのように兄を叱咤すると、
「ダメ、あれ左利きようの特別なハサミだから」
なんてサッパリ。

ぬぬぬぬぬぅッ。。。。
まぁ何故こんなにハサミごときでご立腹なのかは後々にも足を引っ張られるからなのだが、とりあえずこのハサミ騒動プラス、ベルトピンポンのお陰で大幅なタイムロスが生じ、しかも入ったゲートが乗り場の真逆という素敵なハプニングも追加されたため、搭乗手続き開始の10分前になっても遥かかなたの通路を歩くはめに。。。

最終のアナウンスを聞きながら、小走りする残念な兄妹。
もう一度振り返っておくが、自分は空港には1時間前に入り、兄待てを30分したあげく更に兄の騒動に巻き込まれ走っているのだ。

「目標は最終アナウンスで名前を呼ばれない事!」

それだけを胸に仕事帰りの疲れた体に鞭を打って走り抜けるのであった。

初盆の帰省〜序章〜

随分ぼんやりしている間に8月が終わろうとしている。

書き散らかしたい事が相当溜まっていて、しかも書き散らかしっぱなしで締めていない話も沢山ある。
しかしながら独断と偏見により、今回の夏休みの出来事を先に書き散らかしたい。

さて、今回初めてお盆の帰省ラッシュに実家に帰ると言うイベントが開催された。
と言うのも初盆だからである。

お盆や正月、GWなど、全国民がこぞって移動する時期に長い物に巻かれんばかりの勢いで波に乗った事がないため、交通チケットの手配もままならない事に驚く事からイベントは始まる。

移動手段は飛行機なのだが、まずハイシーズン時の料金の高さに驚く。
通常の2倍がはじき出され、格安航空券なんてものも2ヶ月前からスタンバっていたにも関わらず、当日深夜0時には完売!
なんじゃそりゃああ!!!
正規の値段なんかに手を出したら1ヶ月米と水で生活する事にもなりかねない!

と言う事で、そっからひたすら安いツアーを探したり航空会社に電話したりで一人大騒動が巻き起こった。
その結果、運良く?オフシーズンよりは高いが何とか正規価格より安いものを手にする事が出来た。
ちなみに今回の帰省ラッシュイベントは、旅のお供に実の兄が付いていた。

事前に「帰省ラッシュは空港混むから1時間前には行った方がいいよ!」と言うプチ情報を入手していた自分は、いつもは30分前に空港でモタモタする所を1時間前入りするという気合を見せた。

が、しかし、予想と違い空港はいつもより少し多いかなぁ?くらいな状況。
おや?。。。いやいや、しかし侮れんぞ!
空港はポツポツしてても、荷物検査には長蛇の列やも!
期待しているのか、「帰省ラッシュ」と言うビッグイベントに舞い上がっているのか鼻息は荒い。

チケットは自動発券機ですんなり確保し、とりあえず近くの椅子に腰を下ろし、まだ連絡すらよこさない兄を待てする。

30分経過。。。
ようやく兄から「今どこどこの駅」なんてな簡単メールが入り姿を現す。
思いとはうらはらな人の量を一瞥した兄は「1時間前に来る必要ないな」的な視線で自分を蔑む。
結果論だ。

とりあえず無事に空港で合流し、腹へりんな自分達は、上げ底の空弁オニギリを分け合い、いざチェックインに向うのであった!

チビッコギャング〜番外編〜

んふ。

世の中では、携帯、PCメールで殺伐とした言葉が飛び交う昨今、
我がポストにチビ姉から手紙が届いた。

若干6歳のチビが書き散らかした文字が躍る。
おぉッ!!!
前回、書いてとオネダリしても「難しくて書けない」とバッサリ断られた我が本名である「えりこ」の「え」の文字が認められている!!!

うほいッ!
この時のために血の滲むような書き取りの訓練、100段階段の上り下り、時には滝に打たれ、仏を彫りこむ、そんな修行の末にようやく習得したのだな!!
感激に胸を打ち振るわせる。
頬には一筋に伝う温かい何かが。。。

ん?。。。んん?!。。。は、はうぅうううッ!!!!
チビ姉の健闘も空しく、チビ姉のママンが書いたと思われる封筒の宛名が
「英梨子」になっている。。。
自分、「江利子」ですからぁあああッ!!!!

確かに高校卒業するまで母親の勝手な思いにより、
本名の「江利子」じゃなく「江梨子」って漢字を使用してた経緯があるケド。。。
イヤイヤッ!まさかの所にオチがあるなんて!!
まぁこの御礼は返事を出す時に差出人を太マジックで書いてやるか。

それはさておき。
チビ姉は遊び心がタップリなのか自由なのか、手紙は左から右に書き始められ、続けて2段目を読もうとするとさっぱり意味がわからない。
むむむぅ。。。
一文字、一文字はチビっ子文字だがちゃんと文字として読める。
これは何かの暗号か?!

しばし眺める。
まさか!ロウソクの火で炙って文字が!!
。。。出る訳もないのでじっくり見ると1行目の文字の終わりに「←」の矢印。
ぬ?
改めて1行目を読み進み2行目は右から左に読んでみる。
おぉおうッ!そういう事かい!
ちゃんとした文章が現れる。

チビ姉はとにかく「ありがとう」を連呼しているが、
「1回しか遊んでないケド、ありがとう」
とも正直に書き散らかしている。
しかも「またあそぼうね」なんて気の利いた社交辞令もいない。
。。。お盆に帰ったら遊んであげないぞ!
なんてちょっとすねてみたり。

しかし別紙に書き散らかされたチビ姉画伯の「ちゅうりっぷ」にご機嫌を取り戻す。
自分宛にチューリップの絵が数本描かれている。
丁度今日、@会社にて花屋さんのパンフレットを見ながら
「こんなアレンジフラワー貰ってみたいねぇ!!」
なんてキャッキャはしゃいだばかりだったので、その思いが通じたのかとドキリ。

そしてチビ芸術家が折り紙で一生懸命折ったアジサイも入っていた。

きゃッ!チビ芸術家に内緒でアップしちゃった!

と、まぁ心温まる風の便りに目を細め一時の安らぎを覚えたのであった。

チビッコギャング〜家族ごっこ No.1〜

チビ姉が閃きのようなトキメキを持って叫んだ。

「家族ごっこしよう!」

。。。。ぬ?
一瞬眉間にシワを寄せそうになったが、すぐにママゴトだと気付く。
自分の時は「お母さんごっこ」って言ってたケドなぁ。
今や男子も主夫になるご時世。
「ママゴト」なんてセクハラ差別をしちゃいけないのかしら。

ちょっぴり時代というか社会的に重く受け止めようとする間もなく
「ジャンケンポンッ!」
はうぅッ!!!
チビ姉の強引な号令に、慌てたせいで勝利の法則とか勝つための必勝法とか神頼みとかする間もなく差し出した手は「パー」

う〜む。。。チビ相手に威嚇でもしようとしたのかしら?
しかもチビ姉の「チョキ」に負けてるし。
というかミニチビも「パー」で負けてるし。

早速チビ姉は「私お姉さんッ!!」と声を荒げる。
む?お姉さん?
ここでチビ姉のルール説明が入る。

「お母さんとお姉さんと赤ちゃんがいて、赤ちゃんはお姉さんの言う事を絶対きかなきゃいけなくてぇ、お姉さんはお母さんの言う事を絶対きくの!」

。。。なんだかなぁ。。。
こっちからしてみればチビ姉もミニチビも赤子の手を捻るようなミニマム人間。

しかし、ここで人生最大のピンチに気付く。
チビ姉にお姉さん役を取られた今、お母さん役を死守しなければ、この年になってまさかの赤ちゃん役、いや、役と言うか何かしらのプレイか?!の危機的状況!
確実に「バブバブ」言ってる姿を人に見られたくないし一生の汚点間違いなし!

ミニチビに火花を散らしながら最終決戦のジャンケンに挑む!
「ジャンケン〜ッ。。。ポンッ!」
自分は「チョキ」ミニチビは「パー」

いやっほぃッ!
こんなに勝利して嬉しいジャンケンは何年ぶりだろう。。。
というか、大人のずるさで、うすうすミニチビが「パー」しか出さない事に気付いちゃったんだよねぇ。

と言う事で、
お母さん=自分
お姉さん=チビ姉
赤ちゃん=ミニチビ
の配役で家族ごっこは幕を開けた。

。。。結局実年齢順じゃん。。。

チビッコギャング〜平成のダルマさんが転んだ編〜

前回のお絵かき編から舌の根も乾かぬ内の出来事。

抗えない何かの渦に巻かれるように
「緊急!チビッコギャングお守り大会」
が開催された法事帰省中。

チビ姉が
「ダルマさんが転んだやろう!」
と活気付く。

ミニチビは、うろうろと家の中を探検してる最中に見つけた「ポケモンプラネタリウム」を抱きしめながら
「ポケモンごっこぉ〜ッ。。。」
とうわ言のように呟く。
当然その声は空を切りチビ姉にかき消された。

そのうちこの「ポケモンプラネタリウム」についても書き散らかすが、
今回はチビ姉提案の「ダルマさんが転んだ」が有無を言わせず開催される。

開会長のチビ姉がルール説明を始める。
「鬼がぁ、”ダルマさんが転んだ!”って振り向いたら絶対動いたらダメでぇ、カッコイイポーズを決めるの!」
ここまでを一気に喋り切る。
どうやら会話の中での息継ぎのタイミングがわからないらしくハウハウしながらの説明。

「ダルマさんが転んだなんて飽きるほどやったから今更説明なんて。。。ぬ?
ぬぬぬ?ぬぬぬぬぬ?!!!」
鼻であしらわんばかりに説明を聞き流していたが、聞き捨てならない発言が?!

「なんじゃい!カッコイイポーズって!!」
質問する隙も与えずチビ姉が鬼となる宣言をし
「ダルマさんがぁ転〜んだぁ!!」
はうッ!
自称勝負師の血が素早く反応をしピタリとポージングを決める。
ミニチビもポケモンプラネタリウムを持って微動だにしない。

「ダルマさんがぁ〜こぉろんだぁ!!」
ピタリッ!
ただでさえ6畳の狭い部屋で3歩も歩けば鬼に触れる場所。
プリキュアなんて見てないしチビ達に媚びるようなポージングが思いつかない。
ティーン雑誌のポーズを真似たところでチビ達にはさっぱりうけないだろう。
という事で鬼チビに触れるか触れないかのような、題して
「モンスター抱きかかえポージング!!」
を決め込んだ。

すると鬼チビが意外にもキャアキャアとはしゃぎ始めたので、気を良くした自分は最終的にモンスターのように鬼チビを抱え上げ
「うひゃひゃひゃッ!!!」
とやる羽目に陥った。

楽しそうにはしゃぐ鬼チビ姉。
ポケモンプラネタに夢中のミニチビ。
むむぅ。。。かなりマイペースギャング達だな。

そしてチビ姉のご指名により鬼の役が回ってきた。
「ダルマさんが転ん〜だッ!」
と振り返ると、サタデーナイトフィーバー張りのポージングでピタリと決めるチビ姉。
はうッ!!ま、まさか。。。

「ダルマさんがぁ〜ッ。。。転ん〜だッ!」
振り返る、更に切れのあるポージングでピタリと輝くチビ姉。
後ろにはポケモンプラネタのミニチビ。
ぬぬぅ〜。。。やはり。。。

「ダルマさんがぁ〜。。。転んだッ!」
コンマ2秒の振り向きに慌てるもピシリとキメポーズ。
突然の早口にアワアワしたチビ姉、しかしキャッキャと喜んでいる。

もはや自分の疑惑が確信へと変わった。
そう、このダルマさんが転んだには終わりが無いのだ!!!

一度始めたら最後、ポージングをやり尽くすまで終わらないと言うまさに死のロングウォーク!
しかもチビ達のポージングの数なんて高が知れているのに、奴らは飽きないのだ!
きゃああああッ!!!!

我が、「ダルマさんが転んだ」は、鬼に近づき途中動いて捕まった仲間を助けて一斉に逃げ出す!なんてはしゃいだ遊びだった。
しかし最近は鬼から逃げ出す!なんて事はせずナイスポーズを競う大会へと変貌している。
なんだろう。。。これが「カケッコでお手手繋いで皆でゴール」の弊害なのだろうか。
遊びの中の鬼すら悪者ではなくポーズを取る順番待ちの人になっている。

まぁ突拍子もない憶測から考え込んでしまったのだが、遊びの中で無意識に善と悪を覚えるなんて事はとても重要なんじゃないだろうか。
勝負に負けて悔しいと思うからこそ次のために備えるのでは?!

なんてな物思いに更ける間もなく「平成のダルマさんが転んだ」は続くのであった。

文中に出てきた本
バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー)
スティーヴン キング リチャード・バックマン
扶桑社
売り上げランキング: 101179
おすすめ度の平均: 4.0
5 ロングウォークの読者はバトルロワイヤルに苦笑する。
1 翻訳
5 キングのデス・エンターテインメントの最高峰。
5 酩酊状態
5 OK−OK−OK


次回「ポケモンプラネタリウム」の謎に迫る!!。。。かも

チビッコギャング〜お絵かき編〜

法事により実家に帰省。

そこで親戚のチビっ子ギャング達のお守りをする事になった。

ギャングは6歳と3歳の女の子、下に1歳未満のベイビィーBoyもいるが今回は2人の女ギャング達が季節外れのアヒルの浮き輪を持って我が家に押しかけてきた。

ギャング達には前日の夕飯で始めてご対面したのだが、その席では両親の手前かシャイを決め込んだくせに、熱も覚めやらぬ翌日の朝にドシドシとやってきた。

自分も暇を決め込んでいた訳ではないのだが、
「パパ&ママにお家を聞いて来たの。遊ぼう!」
とキラキラした目で真っ直ぐに見られると断る言葉が見つからない。
そもそもパパ&ママがこっそりお守りを促しやがったな!

事情はどうあれチビ達の相手をしてやるか!と重い腰を上げる。
その前に、自分は絡まった紐ノレンを解していたので「これが解かなきゃいけない」とモゴモゴ呟くと7歳のチビ姉が「こうやってやるのよ!」と絡まり紐を解し始める。

お?!これはもしかして!
すかさず合理的アイデアが閃く!
このままチビ達を調子づけて、あわよくばこの作業を遊びの一つとして手伝わせるってのはどうだい!

ペテン師かい?と思わせんばかりの口ぶりでチビ達を褒め殺して紐解き大会が始まった。
実はこの紐ノレンは前日から絡まっていてほぼ半日解す作業をしていてゲンナリだったのだ。

1本1本解しては「ほら、取れたぁ!」とはしゃぐチビ達を見つめ「やるじゃないか」と褒めながら自分の手際より上手く解しているチビ達に嫉妬心すら芽生え始める。

そうこうして10分。
まさかの完全制覇!紐が解れ終わったのだ!

そしてここからチビっ子劇場が幕をあげる。
そもそもチビ達の家は歩いて1分かからない所にある。
最初はチビ達が家においでと誘ってきたが、何気に法事の留守番がある自分。
渋っていると「お絵かきする!!今から持って来る!」とチビ姉が勢い良く走り出した。置いてかれるミニチビ。

置き去りにされたミニチビと目が合う。
しばし沈黙。。。「持って来る!!」と走り出すミニチビ。
にやり。まだミニチビは心を開いてないな。
何せ炎のAB型である。
我が血液型もAB型なので手にとるように心が読めるが、チビ達のB型ママに言わせると「ミニチビAB型は何考えているのかさっぱりわからない」そうである。
AB型はじっと様子を窺ってから行動するものですから。

ちなみに家の親族はAB型率が無茶苦茶高い。
前夜のスモールお食事会9名中、AB型4:A型3:B型2という構成。
これが中型お食事会12名になったとしても、AB型5:B型4:A型3という日本の統計を全く無視するAB型圧勝の構図になるのである。
O型が一人もいないって所がポイントなのかも知れない。

さて、「お絵書き帳」らしきもの3冊にクレヨンを持って現れたチビッコギャング。
チビ姉が仕切る
「皆さん白いページを出して下さい」
1冊手渡された自分もペラペラと捲るが白いページがほとんどない!
お絵かき大好きさん達なのかよくわからないがページ一杯に描かれている絵を見ると微笑ましくなる。
自分のチビの時は、出来るだけ沢山絵を描きたくて隅っこに小さく描いて結局白紙部分が多いと言う悲しいバランスのお絵かき帳になっていた気がする。

目の前にあった「大阪名物岩おこし」を目ざとくみつけたギャング達。
チビのお口に合うかしら。。。と思いながら自分の大好きな岩おこしを開封して手渡す。
ガリガリと食べ始めるチビ達。
お気に召したのか次から次へと頬張り始める。
おこしの硬さは大丈夫かと気になったが、最近の子供と言えども今のうちにガリガリ歯を鍛えるべきだなと思い直し好きなように食べさせる。

するとチビ姉。
「お絵かき大会でぇ〜す!一番最初に書き終わった人がお菓子を食べれます!」
と一方的なルール設定をする。
従うミニチビ。
ピタリとお菓子を食べるのを止め「さーちゃん、お姉ちゃん描くぅ〜ッ!」と元気いっぱいにクレヨンを握った。

この言葉にしばしウットリ。
3歳児に「お姉ちゃんを描く」なんて言われたら頬も緩むのだ。
チビ姉はマイペースに「みーちゃん女の子描くぅ〜ッ!」
と大ハッスル。
どうやら現在彼女の中で女の子を描くのが流行っているらしい。
そういえば女の子って女の子を描くんだよなぁ。

さてここで自分はどう描くかを悩む。
ここぞとばかりに大人パワーを見せ付けてプリキュア並の絵を描いてもいいし、少女漫画風なお目目キラキラを描いてもよい。
しかし本気で描いた絵に対してチビ達から何の評価も得ない悲しい結末を想像すると臆病になる。
という事で気の抜いた絵を描き始める。
媚びるかのようにチビ達の似顔絵をチビ達にわかりやすく描く。

「出来たぁ!!」と声を張るミニチビ。
お姉ちゃんを描く!と豪語したミニチビの絵は3歳画伯が描くそれと同じで、大きな黒いまん丸の中に赤い目玉がクルクルとあり、ぽっかり口が開いている。
むむぅ。。。やはりここまでか。。。
妥協を赦したくない自分としては「お姉ちゃんに髪が無いよ!」と言い捨てる。
無言で髪を書き始めるミニチビ。
丸い顔に多少の毛が描き足されて完成を向かえる。
似ているうんぬんはさておいてだが。

続いてチビ姉が完成をむかえる。
「出来たぁ!!」
自分が幼稚園の時に描いていた絵を彷彿させる絵柄に
「子供の描写って時代が変わっても同じなんだなぁ」と感慨深くなる。
何を基準に「上手に描けたね」と言うべきかもわからないので、
「お?!可愛い女の子じゃん!」なんて言ってみる。
この辺のチビへの発言には慎重。
芸術センスを伸ばそうとするならアドバイスなんてものをするのだろうが、そもそも自分にそのセンスが備わっているかも微妙なので大口は叩けない。

そうこうして自分の絵も完成し二人に見せる。
何のコメントも貰えずチビ姉が
「やっぱりまだ出来てない!!」と言い、付け足しで描き始めた。
といって自分の絵にインスピレーションを受けた訳ではなく、文字を書き始める。
自分の絵はチラ見程度にあしらわれる。
予想通りだったとは言え一抹の寂しさも見え隠れした。

しばしの間の後「出来たぁ!!」嬉しそうにチビ姉が見せた絵には

「おねいちゃん がんばって」

はうぅうううッ。。。。。
ここにきて泣かせる言葉が書き殴られた。
別に日々の苦労をチビ達に言って聞かせた訳でもないのに突然のエール。
こんな6歳のチビに勇気づけられるとは。。。

まぁ、本人は全くそんな気で書いたとは思わないが心にしみる出来事に
「この絵、頂戴」
なんて柄にもなく口走った。
渋そうな表情をしたチビ姉。
そしてうやむやの内にお絵かき帳を閉じた。

えぇええええッ!!!
この私が上手いかどうかもわからない女の子の絵を欲しがったのに、まさかのシカト?!!

。。。多分、お絵かき帳を破ったりしたくなかったと思うのだが、この出来事は自分の中にちょっぴり甘酸っぱい記憶となって刻み込まれた。

ちなみにチビ姉にとって「え」という文字は難しいらしく、「おねいちゃん」だし、私の名前の「えりこ」は難しくて書けないと突っぱねられた。

そんなチビッコギャング達との攻防はまだまだ続くのである。



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