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年末年始の喰道楽 その7〜旅行編〜

続け様に旅行記

お食事処に到着すると、やはり部屋数が少ないため自分達を含め4組程がテーブルに着く。
じゃんッ!

既にセットされた海鮮三昧一式と奥には船盛りがどどどんッ!

「別途お刺身か何かを注文しようか?」
なんて最初は話していたが、予想外の船盛りにご満悦。
それでも
「これで足りなかったらまた注文しよう!」
なんて喰い意地だけは譲らず大口を叩く。

網焼きには何が来るのかねぇ。。。
なんてムフムフしてたら。。。

どどんッ!

いやんッ!Mr.アワビッ!!!
誰もアワビの雄雌を紹介した訳じゃないが勝手にミスター呼ばわりしつつアワビを網に乗せる。

前菜をクローズアップすると。。。
ぬんッ!

伊勢海老子ちゃん登場!

やっぱりねぇ、こういう時思うんだな。
キュウイソースだ、タルタルソースだなんてフレンチな装いで登場する伊勢海老子ちゃんはいるケド、やっぱり彼女は塩焼きが一番ッ!
そこに少〜しだけレモンなんか絞ってハムリッ!

あぁ。。。
今思い出しても磯の香りと恥ずかしそうに赤くなった伊勢海老子ちゃんの佇まいが鮮明な記憶となって唾液をそそる。

で、蓋を開けると

金目鯛さんの煮付け!
この当たりは伊勢海老子さんもさることながら金目鯛さんも沢山捕獲されるらしい。
少々自分には甘めの煮出しだったが、金目鯛さんは身の締まった感無量の味わい!

船盛りには、鮪、鯛、サーモン、貝がテンヤワンヤに踊って口の中を魅了する。
残念ながらいつものように食に夢中になってその他の画像は無いが、一夜の海辺の食卓を満喫し、至福の一年を迎えたのであった。

次こそクライマックスで完了するかなぁ。。。。

年末年始の喰道楽 その6〜旅行編〜

いまだに年末年始旅行が書き終わっていない!!!
。。。まるで投げっ放しパワーボム。。。

さ、気を取り直して。
とりあえず電車に揺られ、駅伝大会を微妙に体験していた。
ってとこからの続き。

早くも到着したのが
波打ち際の別天地 北川温泉ホテル



こんな感じの全室海が見えるお部屋ッ!

しかも、ここは一室無茶苦茶広いッ!!!
(詳細はホテルのHPにて確認あれ!)
今まで国内の温泉宿にはいくつかお泊りしたが、自分ランキングの中でかなりの高ポジションとなる宿である。

今後こちらに足を伸ばそうと考える人に一点お知らせしておくと、近くにコンビニなど無い。
いや、車で3分くらいの所にあるのだが、無茶苦茶山のクネクネ坂道だし歩道はあってないようなモノなので例え徒歩10分と聞かされても行こう!という決断はしないだろう。

館内に売店と呼ばれるものはあるのだが、
「何か足りなかったら現地調達!」
なんて気安く考えない方が良い。
勿論、部屋にアメニティーはあるので十分事足りる。

到着初日(1/3)はほど無くドンヨリとした天気。
しかしながら早速浴衣に着替えて空中湯園に!

自分の温泉旅行の過ごし方スケジュールとして、到着してお風呂、部屋でマッタリもしくは館内散歩して夕飯後お風呂、再び部屋でモタモタ過ごして寝る前にお風呂、と言うのが大まかな運びとなる。
夕飯、寝る前の2度風呂が出来ない事もあるがまぁ大抵このスケジュールで過ごしている。

で、この宿の何が良いって、部屋の広さもさることながら、全室オーシャンビューというだけあって部屋数が少ないのだ!
と、言う事は。。。
大浴場も露天風呂も込み合っても5〜6人いるかいないかの少人数なのだ!!!

滞在するまで気付かなかったのだが、部屋数が少ないと言う事は大浴場の利用客も少ないと言う事で、お陰様で到着すぐの入浴は友人と2人で貸切状態だし、その後の入力もマックス4人で広々と入浴に至ったのである!!

空中湯園という事もあり、屋上露天風呂から海を眺めるわけだが、
ホテル→道路→壁→海
の状態なので無茶苦茶良い眺め!
晴れ晴れとしていなかった事が功を奏して日焼けを気にする事も無く大満喫した。

お風呂を満喫し、いよいよお楽しみの海鮮三昧の夕食!
今回は部屋食では無いので、一先ず部屋を後にするのであった。

ジャーマン弁当


手前:ジャーマンポテト
@フライパンにオリーブオイルを引きベーコンをカリカリになるまで炒め皿に出す
Aジャガイモを厚さ5m程にスライスし@のフライパンに入れクレイジーソルト、ガーリックパウダー、ブラックペッパー、パセリを入れ炒める
B@で取り出したベーコンとバターを入れさっと絡めて完成!

真ん中:ザワークラウト
@キャベツを太めの千切りにする
Aフライパンを熱しオリーブオイルを入れ@投入ッ!
Bお酢(大さじ4)、蜂蜜(大さじ1)、クレイジーソルト(お好み)、レモン汁(お好きな量)を混ぜAに回しいれキャベツがしんなりするまで炒めたら完成!

後ろ:スクランブルエッグ
@卵を割りブラックペッパー、オレガノ、マヨネーズを入れかき混ぜる
Aフライパンにバター適量を引き@を投入し、お好みの加減までスクランブルして完成!

今回の反省)
ザワークラウトに唐辛子入れ忘れた。

以上、炒めるだけのお弁当完成ッ!
しかも最初から最後までフライパンを洗う事なく作ると言うエコ弁当であった。

黒猫館の殺人

綾辻行人さん著者
黒猫館の殺人 (講談社文庫)
綾辻 行人
講談社
売り上げランキング: 59551

館シリーズの6作目である。

奇妙な館を設計する建築家中村青司の作品「黒猫館」を舞台に巻き起こる殺人事件。
エピローグからお馴染みの鹿谷氏、江南氏が登場するのでシリーズを通して読んでる自分は心が逸る。

今回の手法は、とある記憶喪失の老人が持つ焼け残った手記から一連の事件が表ざたにされる。
手記を持った老人は一時的な記憶喪失のため、自分が綴った手記なのか、それとも推理作家に憧れて書き上げた小説の真似事なのか?

雲を掴むような状況の中、実在の話なのかを確かめるべく2人が立ち上がるのだが、シリーズを読みなれた自分としては、館にカラクリがあるのも承知、一人称で語り自分達と一緒に推理をしている人物こそが犯人という事が有りうるのも承知、つまり作中誰も信用せずに読み進む術を熟知しているので多少の事には惑わされない。

事件は、黒猫館と呼ばれる館でお坊ちゃま学生達の行き過ぎた行動で起こった死亡事件。
自殺?他殺?事故?
いつもの事件時の密室が真相を混乱させる。
今回の事件は当事者達がクスリで正気では無かった事により、全員が加害者の可能性を否定出来ない。
未来ある学生達がどうするか?
エドガー・アラン・ポー「黒猫」作戦?!

。。。あんまり書くと読む前にピンッ!ときて読み応えが無くなるので、お戯れはココまでにするが、館に黒猫の風見鶏(猫)はあるものの、
「そもそもの由来はこのシュチュエーションを描きたいがために黒猫館にしたな!」
なんてニヤリとしてしまった。

まぁ、そんな密室事件から第二の事件が発生するので推理好きには飽きさせない展開。
そもそもシリーズ化の作品はマンネリが多くなり、ファンを飽きさせてしまうという危険がある。
そこを上手く著者はスルリと潜り抜け読者を出し抜く。

自分は、本作の犯人も紆余曲折しながらも的中する事が出来たが、その後のどんでん返しにはまたしてもヤラレタ。
「そう来るかいッ!!」
思わず本に突っ込んでしまった。

多分、著者の本シリーズで犯人を的中する読者は多いと思うが、その後の展開までを読める読者は少数では無いだろうか。
自分が騙されるから負け犬の遠吠えに聞こえるが。。。

相変わらず、最終的に尻尾を巻かされる著者の次作長編を読み始めた。
現在、長編1〜4部作と他1作で館シリーズが終わっている。
久しぶりにはまった日本人作家だったのでまだまだ館シリーズを書き散らかして欲しいが、とりあえず今ある作品の推理に没頭せねば!なのである。

ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島

マイケル・アプテッド監督

※震災前に鑑賞
シリーズ3作目のアドベンチャー映画。

本作の原作、ナルニア国物語は、愛すべきロックバンド「OASIS」のVo.リアムが、好きな本だか何かで紹介していた事があり、ロンドン留学中に原作本をお買い上げした思い出のストーリーである。

とは言え、1作目を観た時に何だかお子様向けの話だなぁ。。。
と、がっかりし、2作目は観たような観てないような。。。
あげく「ライラの羅針盤」とストーリーがごっちゃになっているという失態。

なので本作は観ようかどうしようか迷っていた。
が、別の映画鑑賞時に予告で観る限り
「素晴らしい映像!飛び出す3D!」
を魅せつけられ、友人のお誘いもあり観に行く事に。

早速上映初日にチケットを予約し館内に入る。
。。。少なッ!!!

まぁ、初日とは言えレイトショーもレイトショーの22時スタートだったからお子様の姿は一切無いとは思っていたが、花の金曜日、しかも封切初日!
こんなもんかねぇ。。。

そもそもいつも来るこの映画館は空いている。
レイトショー的な時間に観たりするせいもあるが
。。。しかし10人もいないって!!!

まぁ、とりあえず一番後ろの真ん中席を友人と陣取りスクリーンを凝視。
眼鏡の上に3Dメガネをかけて一人ターミネーター気分に酔う。

末っ子のルーシー大きくなったなぁ。。。
第1章では可愛いチビだったのに、すっかりお姉さん。
なんて思いながら話は進む。

長男、長女がアメリカ滞在、次男エドモンド、次女ルーシーが従兄弟の家に預けられているという所からストーリーは始まる。
原作自体が古いという事もあり、里子的なシュチュエーションを現代のチビッコはピンと来るのかしら?
なんてどうでもいい心配。

で、その従兄弟ユースチスが絵に描いたような意地悪っ子。
というか典型的なイギリス人顔!
そして意地悪で屁理屈が多い役に彼はピッタリ!
勿論、良い意味で!

そんなユースチスを巻き込んでナルニア国に三度連れ戻されるというのが本作で、光を奪われたナルニア国に光を取り戻す旅に出ているカスピアン王子との再会。
と言う事で航海のシーンが多く、どうしてもパイレーツオブカリビアンをイメージしてしまう。
パイレーツが上映される前は、「船と言えばタイタニック!」というイメージが定着しつつあったが、払拭され、今や航海と言えば海賊映画の代名詞「パイレーツオブカリビアン」と言っても過言では無い。

そんな戯言はさておき。
光を取り戻すための勇者の剣を1本、1本と見つけ出して行くのだが、今回の脅威は恐怖や不安を現実にする邪悪な霧。

「本物の勇者とは、心の勇気を振り絞る!!」

なんだか遠い目。
勇者=勇気
澄んだ瞳で信じていた時代があったなぁ。。。。
なんだろう?この大人になって心が濁った感。
純真無垢でいれた頃の自分に戻りたいのだろうか。

正直、ストーリーは古き良き時代の正義を描き出しているので情報の溢れた現代社会とシンクロしない。
しかし、友情であり勇気であり希望なんてのを全面に突き出されると、何かを信じてみたくなる。
子供向けに思える本作も、何となくな日々を過ごしている自分達に何かしら忘れていた物を思い出すきっかけになるのかも知れない。

海の映像はとても綺麗でアスランは実在するかのようなリアルさ。
時間が空いたなぁ。。。
なんてな時にぼんやり観るには良い作品だと思う。
。。。正規値段だと高いと感じてしまうケド。。。

とりあえず本作の感想の締め括りは、
「あれ?カスピアン王子ってこんなにカッコ良かったっけ?!!!!」
映画上映後、友人と向き合って出た第一声が全てを表すのであった。

地震3

翌日の日曜日。

原子炉の火災を受け、
「むむぅ。。。大津波警報も解けず、M8.0くらいの余震が数日中に来る恐れ、あげく原子炉火災。。。」
という漠然とした情報で弾き出した自分の答え。

「?!自宅待機が濃厚?!!」

となると、数日の食料は必要だなぁ。。。

なんて、この時はまだ食料買い溜めや品薄なんて言葉もあまり大きく報道されておらず、何となく水が不足してるくらいだと思っていた。

その朝8時。
24時間営業の近くのスーパーに行くと、ワラワラと数名の買い物客。
とりあえず4月までの賞味期限の金時やボイルするだけのスパイシーチキンなんかをカゴに入れる。
と、食パンコーナーで足を止める。
「物流状態の混乱のため商品入荷未定」

はうッ?!
その張り紙のある棚はガランと空きスペース。
すかさず棚の後ろに回りこむとダブルソフトの食パンが2斤ポツンと佇んでいる。
はうぅうううッ?!!!
水が無くなるであろう事は想像していたが、食パンも?!
しかも次の入荷未定?!
こうなると、日頃お高くて手を出さないダブルソフトにまで手が伸びる。
買い溜めと言うより、本当に食パンが切れて無かったので1斤取り上げる。

友人も近くのスーパーが開店したら買物に出ると言っていたので現状報告!
「水とか食パンとか、品切れ続出してる!!!」
とりあえずお買物は開店と同時にした方が良いのでは?
と、アドバイスを送る。

こういう人が買占めに走るから。。。
なんて思われると心外だが、サラリーマンにとって平日のお買物は困難で、週末に一週間分の食材をお買い上げすると言うのは今に始まった事では無いのである!
なのにこの非常事態で日常のお買物にまで支障が出始めた!
これは、朝から晩まで働く労働者にとっては死活問題!

自分は日頃から水はネットで箱買いしているので補充する必要は無いが、視察と称して水売場に足を運ぶと
「商品メーカーが地震により倒壊したため、商品入荷は未定となっております」
なんてな張り紙と共にガランと空いた棚。

そうか!
交通インフラの事しか頭に浮かばなかったケド、工場も被害にあってるんだ!
この時、今後暫くの品薄状況が想定された。
混乱やパニックになってはいけないが、普通に交通整備が整わない、製造メーカーが減少、なんて情報を得ると、
「いつもより多めに買っておこうかしら。腐るものじゃないし、無駄になっても使っていけばいいし」
こう考えるのが一般的な人間心理で、今回の買い溜め品薄状態に至っているのだろう。

また、この震災前のエジプトのデモで石油価格が高騰し、今後石油製品の価格が上昇するとも囁かれていた。
その情報も頭の片隅にあって、今後流通が復旧してもトイレットペーパーやティッシュ等の生活用紙は値上がりするのでは?!
なんて思いも大量買いに走らせたのだろう。

そういう自分は、とりあえず2日くらい外出禁止になっても大丈夫なくらいの食材と、原子炉を考慮して電気が無くなっても使えるものをお買い上げしようと、プラプラし始めた。

まず電気が無くなるという事で冷蔵、冷凍物は必要無い。
糖分は絶対必要だから、とりあえず日保ちするし。。。
なんていいながらチョコレートとビスケットを確保。
日頃からキャンディーは持ち歩いているのでその補充分を1袋。
ウェットティッシュを一袋。
マスクを一箱。
水以外の水分補給でファンタグレープ、ビタミンウォーター、午後ティーミルク、各500mlを1本づつ。

。。。お湯が出ないとなると。。。。
ここでオードリー春日さんのアイデアが浮かぶ!
。。。赤ちゃんのお尻拭き。。。1袋。
使わなかったら春日さんに送ればいいや!
この時は単純にそう思った。
今やもう使って無さそうだけど。

それからお酒コーナーに行き、ビール350ml缶6パックとぉ。。。。
あ!おつまみも必要よね!
乾き物とぉ。。。今日はクランベリーもお買い上げしよう!
すっかり目的が酒盛りに変わり、イソイソとおつまみを確保。

こうして自分なりの避難グッズが出来上がった。

ちなみに、このお買物は13日(日)に行ったため、「買い溜め禁止!」や「品薄が深刻化!」になるちょっとだけ前のお話である。

今や「被災地に物資が届かないから自粛して!」なんて連日騒がれる事態になっているのだが、東北・関東近郊にも震度5強の強い揺れが発生している。
被災地の事を思いながらも、自分達も不安で一杯なのだ。
余震も続き、眠れない夜を過ごし、自分は結局11日(金)の発生時から13日(月)までスニーカーを脱ぐ事が出来ず部屋で過ごした。

必要以上の買い溜め、ならぬ買占めは物資を必要としている人たちだけでは無く、被災地では無い場所での日常生活にも支障を来たし始めている。
現に、先週卵が切れてから、なかなか店頭でお見受けする事が出来ず、ようやく昨日6個入手する事が出来た。
物資を供給する事も大事だが、健康な自分達も生きるために食事は大事だ。

震災から10日。
相変わらずスーパーではガラガラの棚が多い。
テレビで何度「品物はありますから買い過ぎは止めて下さい!」
と伝えても、消費者にとって
「目にする光景こそが真実!」
になりつつあるのかも知れない。
今回の震災で政府やマスコミの情報に信頼が置けないのだ。

放射線についての情報公開も半信半疑で、「結局自分の身は自分で」という考えに向ってしまう状況をどう収拾するかが政治手腕なんだろうなぁ。。。

今ある最低限?の避難グッズで原子炉の動向を見守りたいと思う。

被災地の方々や避難中の方々は、今は耐え忍ぶ事しか出来ない。
その分、健康である自分達が、彼等の生計を建てる一歩のために働いて日本経済を盛り上げ、安定させて行く事が今自分に出来る事だと信じて頑張りたいのである。

地震2

緊張のまま一夜が明ける。

朝までの間に「緊急地震速報」の音が鳴る度に帰宅時に動いたワゴンを支えに向う。
何度かくリ返している内に右足が震える。
緊張で震えているのか、日頃の運動不足の筋肉に硬直が走っているからなのか、地震で揺れているのかさっぱり検討がつかない。

火の海と化している気仙沼の映像や津波の映像、そこに地震速報、都内は震源地が遠いとは言え、昼間の震度5弱を経験してからずっと神経はピリピリ。
流石に疲労困憊なのだが眠れない。
スニーカーを履いたまま頭に何も落ちない場所に横になり、余震の度に飛び起きる、
それを繰り返す。

大津波警報が一向に治まらず、翌12日は家から一歩も出ない事を家族や友人に伝える。
何かが起こった場合、携帯は全く役に立たないと言う事がわかっているので、避難した場合はお互いどこにいるのかだけを確認した。

そんな中、前日に帰宅難民となったクリニック勤務の友人は、帰宅出来ないとは言えベットもあったので駅で過ごした人たちよりは暖も取れていた。
しかし、当然緊張のため一睡もする事は出来ず、明け方電車運行再開と共に帰宅するつもりが、さっさと帰宅した院長が翌朝通勤してくると、
「医療で働く意識が低い!」
と、叱咤。そのまま開院のため仕事を始めた。

「こんな日に外に出る人いないでしょう?!!」
と言う自分の意見とは裏腹に、通常通りに患者さんは来院し、通常通りの一日を終えた。

前日会社待機となった友人が、朝方帰路につくと、駅前に「ゴルフ倶楽部御一行様」のワゴン車が停車しており、数名のゴルフ倶楽部を持参した人が乗り込んで行った。
「。。。昨日、地震あったよね?」
友人がポツリと呟く程、世の中にはいつも通りの日常を向えている人たちが多かったようだ。

自宅待機でテレビに噛り付き、危機管理レベルをハイにし、その一挙手一投足を見守っているスニーカーを履いたままの自分。
睡眠もままならず余震に怯える。
。。。なんだろう?この温度差は?
地震や津波だけでは無く、原子炉まで危険な状態になっているのに?!

この時もまだ、宮城の大災害を見ながら自分の身の危険に緊張していたのである。

地震

今回の地震は大変な事態である。

発生当時、自分はビル18Fにて仕事をしていた。

自分を含め、周りの人たちは
「あれ?目眩かなぁ?貧血?」
と各々に思い、そのまま仕事を続けるも、揺れが増し、ようやく
「地震?」
と顔を見合わせる。

段々と強くなる揺れに、キャスター付きのキャビネやコピー機が動き始め、椅子にも座っておられずそのまま皆机の下に潜り込んだ。

動き回る椅子、キャビネットの引き出しは飛び出し、書類が散乱。
幸い上から落ちてくる物は無く、壁や窓も平気だったが恐ろしく長い。。。
今までに地震は何度か経験しているが、本当に長かった。

自分は、叫び声を上げたりパニックになる事は無く冷静でいたつもりだったが、揺れが治まると心臓は高鳴り、初めて手足が震えるという経験をした。

「凄くゆれたねぇ。。。18Fだからかしら」
なんて床に散らばった資料を取り上げ、動いたキャビネ等を片付ける。
パソコンに向うもなかなか集中出来ない。
「設備点検で警備員が点検しているからそのまま待機して下さい」
ビル内にアナウンスが入る。

しばらく周りの人たちと地震の話題をしていると再度の揺れが始まる。
恐らく余震だろう。
今回は様子見をするまでもなく机の下に避難。
と、同時に自分はパソコンのデータを保存して電源を落とした。

再度長い揺れ。
一度目程の強さは感じられなかったが、とにかくずっと緩やかに揺れているので建物酔いならぬ地震酔い。
周りでも「気持ち悪い」という声が上がる。

その後、何度かの緩やかな揺れを感じた後、館内放送より
「全ての電車が停止しております。徒歩、または公共設備で帰れる人は帰宅して下さい」
のアナウンスが流れる。

自分は、バスで20分、徒歩で多分1時間30分くらいで帰れる距離なのでしばし考えたあげくビルに残る事に決める。
18Fという場所は悪いが、賃貸の自宅に戻るより、ビルの中の方が安全に感じられたからだ。
恐らく、耐震強度は自宅よりビルの方が良いと思われる。

フロア内に80名いた人々は早々と帰路につき、自分を含め7名程が残った。
自分以外は電車が無ければ到底帰れる範囲内にいない人々である。

パソコンを早々と落としてしまったので、状況を確認する事が出来ず、その時はまだ
「宮城で震度6強」という速報ニュースと、「津波で家が流されている」の情報しか知らなかった。

18時過ぎにビルを後にすると駅は封鎖され、駅前のバスターミナルには人が溢れかえっている。
バスに乗れなかったら歩く覚悟でバス停に向うと、タイミング良く目的のバスが到着、更にそのバスに乗る人は少なく、周りのギュウギュウ詰めのバスを尻目に乗客10名程で発車した。
バスの中で、数人の友人とメールが出来たので安全を伝え、まだボンヤリと「帰れない人は大変だなぁ。。。」と思っていた。

道路が大渋滞とのアナウンスがあったものの、30分程で最寄のバス停に到着。
下車すると側のタクシー乗り場には長蛇の列。
この時には既に携帯は全く通じず、メール送信もままならなかった。
後に兄からの連絡によると、16時には全く連絡出来ない状態だったようだ。

とはいえ、これは同じキャリアの携帯同士が通じにくかったのか、都内同士が通じにくかったのか、ソフトバンクの自分と、auの母、ドコモの親戚、ソフトバンクのハトコとのメールやり取りは問題無く出来ていた。

まだ15時以降の情報を仕入れていなかったので、事態の大きさを把握しないまま家に向うと、隣のアパートのタイルが崩れて道路に散らばっていた。
それを見ても、揺れが大きかったのは18Fにいたからだと思っていたのだろう、「大変だなぁ」くらいにしか感じなかった。

しかし、玄関を開けて改めて地震の大きさに驚愕する。
玄関に置いてあるキャスター付きの棚は倒れ、吊るしていた鍋やフライパンも落ち、スパイスが散乱している。

とりあえず棚を元に戻さない事には家の中に入れ無いので鞄を肩に掛けたまま片付け始める。
キュウスの取っ手が外れて割れているのを目にしたので、鞄に入れていた新聞紙を取り出し包む。
マグカップも1個割れていた。

ようやく玄関を片付け中に進む。
危険を感じ、ブーツのまま入ると、キャスター付きのワゴンが道を塞いでいたのと、棚に置いてあった本が散乱、しかしパソコン、テレビは無事だった。
ゴミ袋を取り出し、一通り片付け終えたのが2時間後の21時を回ったところ。
その時もまだ都内の帰宅難民の情報しか心配していない自分は、兄や友人にメールを送り続ける。

クタクタになりながらようやくテレビを点けると、衝撃的な映像!
それまで心配していた都内の帰宅難民問題を遥かに上回る凄まじい宮城の津波!!
地震発生から6時間以上が経過してからの現実に驚愕するしかなかった。
と、同時に都内とは言えども連絡の繋がらない友人達に安否の確認を急ぎたい!

固定電話を取り出し、何度もダイヤルを繰り返す。
運よく繋がった友人の携帯は、暫くして留守番電話に切り替わる。
?!!!不安が広がった後、暫くしてその友人から安否確認のメールが届く。
とりあえず無事らしい。
兄の安全は実家の母を通じて確認出来ていた。

残る友人には、一向に連絡が着かない。
その友人こそ、塗料製造の技術の仕事をしており、且つ、海に近い立地という勤務地なので不安が広がる。
1時間以上電話のリダイヤルを繰り返していると、ようやく友人から返信メールが届いた。
無事らしい。
会社規定により会社待機命令が出ていたのと、完全に歩いて帰れる距離では無いので、そのまま会社で一泊が確定していた。

一通りの安否確認をしてからテレビに噛り付く。
この間もずっと余震で揺れていたので、我が家の危機管理レベルは最高手前まで上がり、ブーツからスニーカーに履き替え貴重品だけを鞄に入れ、そのまま朝までテレビの前に座っていた。

発生当日は、宮城の被災地を心配すると共に、都内にも何が起こるかわからない不安で緊張状態が続いていたのだ。


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