2008-10-19 15:04
とある学校の帰り、真奈美とオイスターバーに行こう!と計画。
彼女はワインとオイスターが大好きらしく、知っている店を紹介してくれるという。
その前に少しショッピングに付き合う事になり、真奈美が欲しいと言っていたジーパンを見に行った。ベルサーチである。
おぉ?!
私は有名なブランドにはほぼ興味が無く、ベルサーチに入店しようと考えた事も無い。初来店だ。
ちなみに当時好きだったブランドは「グローバーオール」「スーパーラバーズ」「Dr.マーチン」といった若者ブランドだったし。まぁ年齢もあるのだろう。
彼女は楽しそうにジーパンを手に試着に入る。
日本と違って店員がピッタリ横に付く訳でも無いのでブラブラと店内を見回る。
あっという間に彼女はジーパンをお買い上げ。
その値段を聞いて、何杯エールが飲めるんだろう?なんて思った。
オイスターバーに向かう途中、デパート内のベンチに座って休憩していると、中年のイギリス人紳士が「あなた達はジャパニーズガールかい?」と近づいて来た。
何やら日本人を探していたらしい事を一方的に喋りたてる。
「日本人の奥さんがいるが、離婚したいと言われ、彼女は日本に帰国してしまった。最近電話がかかって来たが、彼女はどういう気持ちで話ているのか教えて欲しい」
という事らしい。
彼はすかさずテープレコーダーを取り出し、その時の電話の会話を再生し始める。
えぇ〜っ。。。ただでさえ結婚した事も無いのに、夫婦間トラブルなんてな大人な話、しかも日本人の奥様と言えども二人の会話は英語。
真奈美と二人でキョトンとしたものの、そこは人情の染み付いた日本人、協力モードになり一生懸命奥さんの気持ちを代弁すべくテープレコーダーを聞き入る。
聞いてるそばから中年紳士が一時停止をしては自分の気持ちを語り、再生、一時停止、あげく涙を拭きながらの熱弁に変わった。。。
よく、男の方が未練たらたらりんとは聞くが、国籍問わずそうなんだなぁ、なんてぼんやり思った。
人が真剣に話してるのに酷いヤツ?
いやぁ、しょうがない。そんなに心穏やかな大人な年でも無かったし、紳士は何度も何度もテープを巻き戻して恨み辛みを呟いているのだ。
流石に早くオイスターバーに行きたい身としては、そちらの方に気が散り始める。
大人な真奈美がメソメソ中年に
「とにかくあなたともうやり直す気は無いから、離婚届早く送ってって言ってます」
バッサリと奥さんの気持ちを言い放った。
少しだけ紳士に同情を込めて人生相談に乗っていた幼稚な私とは正反対である。
大人って素敵!と思えた瞬間だ。
そんな訳でようやく離婚問題を抱えた紳士から開放されオイスターバーに向かった。
この後も、私は訪れる海外にて離婚問題や相談を受ける事になる。
それも男性からの相談ばかり。
別にそれを手に誘われている訳ではなく、「なんで?なんで?」と、何にでも疑問を抱きぶつける性格が相手を誘導尋問に落とし込んでいるらしい。
思うに、人は話を聞いてくれる人がいる事で問題の半分は解決しているのでは無いだろうか。
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