2008-10-29 18:33
植木理恵さん 著者
著者は心理学者・臨床心理士である。
「シロクマ」という題名からして、環境関連本かと思い手にとってみたのだが、「元気になる心理術」「頭がよくなる心理術」「人をコントロールする心理術」「人をトリコにする心理術」と言った4つの項目で、各項目のシチュエーション別に心理分析や対処法が書かれている。
最近また難しい本ばかりを読んでいるので、ここで頭を休める思いと、パラパラ立ち読みした感じでは、読みやすそうだったのでお買い上げしてみた。
読んでみて「ありゃ?!」と思ったのは、著者が提示している心理術は何気に自分も実践している事だった。
例えば、忘れようと努力することについて。
私は、昔から何かしら思い悩んだ時、気晴らしして現実逃避をするより、とことん悩みモードに入る。
食事する事も放棄し、それはそれは深く深く悩みと向き合う。
性格上、自分に嘘もつけなければ、誤魔化しもきかない。
聞こえはカッコいいが、単なる不器用さんだ。
そんなこんなで、ドップリ悩み込むと流石に頭が疲れてきていつの間にかグッタリ寝てしまう。悩みが深いと1〜2日寝ない事もあったが。
そして翌朝、スッキリと目覚めるのだ。
この方法は向き不向き、性格にも関係あると思うが、あんまりにも悩み過ぎて飽きるのだと思われる。
もう一度言う、「飽・き・る」のだ。
これはやはり性格が強いのかなぁ。。。あんまり同じ事を考え続けていると次第に飽きてきてしまう。
しかも何の解決策も出ないまま、悩み放置。
この本の中でも「脳のメーターが振り切れるまで考えること!」をお勧めしている。
そもそも、人間は駄目と言われるものに魅了され、幸せが続くと不安に苛まれる。
そのことを、失恋、宝くじ、カリスマホスト、フシギちゃん、などのキーワードを使って書かれているので、なるほどぉ〜と思わせる。
「落ち込んだ時は楽観的に!」という心理学の本に飽きた方には、一風変わったこの本はお勧めである。
ちなみに、ネガティブ、マイナー思考で!と、声高に推奨している本ではなく、研究に基づいた心理分析をしているので、読者も納得する部分があるのではないかと思う。
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