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たまたま-日常に潜む「偶然」を科学する

レナード・ムロディナウ著者
たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する
レナード・ムロディナウ
ダイヤモンド社
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ランダムネスや確率論に関してとても読みやすく書かれた本である。
ただし、全ての結果に関して成功する確立を論じているのではなく、「たまたま」の確立を紹介しているので難しい本ではない。

例えば、ベストセラーや大ヒット映画の成功事例をあげ(「アンネの日記」「ジョングリシャム”判決の時”」「スターウォーズシリーズ」等)、いくつかの名作品が大ヒット前にいくつもの出版社、映画界で駄作だと却下された話などを折込み、どんなに優秀な出版者、映画界でも大ヒット作品を見抜く力は無いと断言している。

また、実際に起こった数学者達の有名な論争
「マリリン・ヴォス・サヴァントのモンティ・ホール問題」
も、当時の様子を交え紹介している。

これは、アメリカの人気ゲーム番組にある選択問題で、
「3つの扉がある。1つには車、残り2つの扉の後ろにはヤギがいる。
競技者が1つの扉を選んだ後、正解を知る司会者が競技者が選ばなかった扉の1つを開ける。そこで「残ったもう一つのドアに選択を変えますか?」と言う。
既に選択した扉からもう1つの扉に変更するのは得策か?」

ざっくり言うとこんな感じの問題で、マリリンは
「選択を変更したほうがよい」
と言う。
それが数学者の確立論で大変な論争になったのだ。
この件について、どちらが正しいのか、どうしてそうなるかが難しい数式等なく簡単かつわかり易く説明されている。

それだけでも一読の価値があると思うのだが、自分を魅了したのはジェロラモ・カルダーノの生涯に関して触れた章である。

ジェロラモ・カルダーノとは、数学者であり、医者であり、賭博師でもある人物。
運命や運を信じ、ギャンブルに天性を見出し荒稼ぎする。そして数奇な運命と天性の力で医者になり『偉大なる術』(la: Ars magna de Rebus Algebraicis) という、三次方程式の根の公式、四次方程式の解法を示した著書を発表している

一部を掻い摘んで書き散らかすと大いなる誤解が生じるので是非、本書一読もしくはWikipedia等で調べて欲しい。

そもそも外国本を翻訳する際、日本で売れやすい書名をつけ、いざ呼んでみたら難しい文献だったりする事がある。
出版業界で流行の語呂合わせなんてのがあるのかも知れないが、読者としては紛らわしいので簡便して欲しいのだが、まぁ、まんまと出版社の思惑に踊らされる自分が悪いのか。

しかしながら、本書は「たまたま」と言う気楽な感じの書名が特に逸脱していない。
これが「確率論は全て運命だ!」なんてな書名だったら手に取る客層が違っていただろう。

ここに紹介したのは一部で、「錯覚」「認識パターン」「期待」等、まだまだ読み応えのある話が沢山ある。

確立に限らず、人生全ての事柄を
「運命だ!」
と言ってしまうよりも、理屈でもつけて自分を納得させたい人にお勧めの作品である。



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