めるへんキノコ |
2008-8-29 07:24 |
鮮やかなオレンジ色のキノコ。
数ヶ月前の朝、突然友人宅のベランダに二つ並んで立っていた。
それはそれは小さいキノコで、縦横共にミリ単位の小ささ。
しかしながら、彼等はとても鮮やかなオレンジだったため、広い青空の下、くっきりとその存在を浮かび上がらせている。
「可愛い!」なんてはしゃいでいたものの、いつしかそれは不安に変わり、よくよく見てみると毒キノコのようにも思えてきた。
友人宅はマンションで、周りもやはりマンションや会社などに囲まれている。
つまり緑に囲まれた、大自然の森の中ではない。
なのに、突然キノコである。
触れることすら出来ず、ベランダの窓を閉め、窓越しにキノコを眺める。
それから数日、友人が母親にキノコの話をしたら、さっくりベランダのヘリごと削り取られたことを報告した。
それとなく友人と見守っていたキノコが、母親の手によって、あっけなく葬り去られた。なんだかもったいないような、一段落のような複雑な気持ちになったが、一先ずキノコ騒動はおさまった。
そんなキノコ話も、たまにチラホラ出るくらいの遠く過ぎ去った記憶になろうとした矢先、友人から
「またキノコが?!」
の驚きとも喜びとも取れるメールが飛び込んできた。
どうやら、母親が削り取ったベランダのヘリの下から同じようにキノコが生えてきたらしい。
早朝一番の報告メール。
友人宅のベランダには、ときおりカラスも遊びにやって来るらしい。
キノコにカラス。言わば森の仲間達。
なんともメルヘンな家である。
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