「残業ゼロ」の人生力 |
2008-9-2 19:28 |
吉越浩一郎さん 著者
著者は、有名な「早朝会議」や「がんばるタイム」などを実企業で取り入れた経営者で、私が素晴らしいと共感している人である。
この本は、人生、それも現役引退後の過ごし方についてアドバイスしている本である。
「アドバイス」というのが適切な表現かは分からないが、現役、つまりお金を稼ぐための仕事を終えた後の人生の過ごし方について、現実的な意見と著者の近況、そこに至るまでに準備していた現役時代の事を織り交ぜながら書かれている。
そもそも、何に共感しているのかと言うと、時間管理だ。
著者が現役時代(今もフェイドアウトしながらの現役を続けているが)、「ノー残業デー」という、会社から残業禁止令を発令したドキュメンタリー番組を見た。
丁度その頃、私も仕事をする上で時間管理の重要性に気付いた時でもあり、羨望の眼差しで見入った。
そのドキュメンタリー番組でも、この本でも、結論から言うと、「時間管理をしっかりする事が人生力を上げる事であり、その時間をどう管理するかは、各々、自分達で考えなければならない。」と言う事だ。
その先に、理想(予定?)どおりの人生が待っているはずだし。
一つ言える重要な事は、人生は、自分が思っている以上に長い。
定年後にゆっくり楽しむから、今はがむしゃらに働いて!
と、仕事漬けになっているその人生の先には、緩やかな日々が訪れる。
昨日まで満員電車に揺られ、1日中電話やメール、会議などに忙殺されていた日々が、次の朝目覚めると全てから開放される。
開放されるという事は、会社の肩書きは無くなり、机やロッカーも存在しない。しかも仕事上の人脈もほぼ無くなる。
当然だ。会社同士で取引しているのであって、個人と取引しているのでは無い。
さてその時、夢のような自由を満喫するか、気が抜けて途方に暮れるか、どちらを選べるかは、現役時代の今から作り上げて行かなければいけない。
著者は、そんな思いから、現状の危機感を踏まえてアドバイスをしているのだと思う。
難しい本ではなく、グローバルな著者の実体験エッセイ?としても、さっくり読めるので秋の夜長の読書にお勧めです。
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