スタンプラリー 〜パリ外伝 その4〜 |
2008-6-1 23:22 |
自由行動の日。
相部屋の彼女は絶対にモンマルトルの丘に行くのだと朝早く出て行き、私もパリで行こうと決めていた場所があるので別行動で一人歩き出す。
朝のシャンゼリゼ通りをテクテク。通りで立ち止まって新聞を広げ集中してるフランス人のお兄さんを横目にナフナ〇のショップに潜り込む。ちなみにヨーロッパの冬と言えば大バーゲンである。ご存知のとおり半端ないバーゲンっ!当時の私はショッピングにはしゃいでる余裕も無かったのだが、とりあえずどんなものかと除いて見ると、すごく可愛いジップアップのニットに遭遇っ!どうしても気になったし、私にも買える値段だったのでお買い上げしてしまった。そしてそれはいまだに着ている。気に入ると物持ちが良い。
さて、パリで私はどうしても行きたいと思っていたのが「サントゥスタッシュ教会」である。ここはモーツアルトの母親がパリで急死した際に葬儀が行われ埋葬されたという教会。この頃から私は偉大なる人物、ゆかりのある人物のお墓参りに行きたくなる習性があったと思われる。ちなみに私はベートーベンが大好きだ。全ての楽曲名や旋律、歴史などに詳しい訳ではないが、作曲された音楽はどれも素晴らしい。
そんな訳で教会に向かったはいいが、早速道に迷う。いや、迷うというより、どちらに進めば正しいかで戸惑っていた。パリの町は区画整備がきっちりされており、各区に番号がつけられているためわかりやすく、自分の立ち位置は把握出来るのだが、間違えて逆に歩き出した場合、引き返す時間も相当かかると思われ地図を見ながら目印になるものを探していた。すると、小柄なおじさんが声をかけて来てくれた。(彼は今の私の記憶の中で名探偵ポアロのイメージになっている)が、しかしフランス語である。旅行前に暗記した言葉は「メルシー」と「セパトゥ(これいくらですか?)」しかない。しかも「セパトゥ」が通じたとしても返ってくる言葉がわからないという全く実用的で無い言葉しか知らない。おじさんは笑顔でニコニコ何やら話しているのだが、さっぱりわからないので地図を指し「メェトゥォロォ」と、メトロをフランス語の物まねのような感じで言ってしまった。親切なポアロに対して失礼な話だ。しかしそれが通じたのか、おじさんは地図とすぐ近くにあったメトロの入り口を指差してくれた。「おぉっ?!」この情報のおかげで無事に歩くべき方向を捕らえた。言葉を勉強してこなくてゴメンねと思いながらメルシーを連呼。おじさんは軽く頬と頬を合わせる海外ならではの挨拶をして去って行った。
実はこの時までフランス人は冷たいなと感じていた。飲み物を買ったり買い物する時に簡単でも英語で聞くとわからないフリをするのである。発音が...という問題ではなく明らかにフランスではフランス語でお願いします。という態度なのだ。確かにその考え方は正しい。でも、でも、観光地において頑なに...。フランスと英国は歴史的に仲良く無かったのは知ってるケド...なんて、あまり気乗りしなかったフランスもこの一件により心温まる一幕になっていた。
教会にたどり着く前のエピソードになってしまった....。続きはまたの機会に。
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