地球環境・読本 |
2008-11-7 06:06 |
別冊宝島編集部編
「20年前からなにも変わらない地球環境問題」をテーマに、20年程前に発行された「別冊宝島101号 地球環境・読本」の改定本で、気象学者や理工学研究員、経済学者などの専門家が、各カテゴリー別に環境問題の原因と結果、その対策の間違いについて指摘している。
「異常気象」「自然保護主義」「エネルギー危機と食糧問題」「ゴミ問題」「誰が地球を汚したのか」の5部からなるカテゴリーに、数名の専門化が分析や研究結果を元に書かれており、エッセイとは言わないが簡単簡潔で読みやすく、一つ一つの問題定義が、環境問題に興味・関心がある自分としては考えさせられる内容だった。
「割り箸が森林資源の無駄使いで熱帯林を破壊している」事について、本当に破壊しているのかを生産量、輸入量、原木使用量の資料などを基に本当のところを指摘していたり、「植林により砂漠緑化」について、砂漠のない日本が砂漠のある国におせっかいを焼くのは、「先端技術を採用し、日本製品または工場プラントを売り込むことを目的としていると思われる。(本文抜粋)」と、ぴしゃり。
この発言には、前後の動機説明がなされているので、ここだけを一読して「植林は役にたたない!」と、早急な判断をされないように願う。
その他、「食糧援助」について、「ゴミ焼却」についてなど、よく内容を把握せずに間違って信じているであろう事を指摘し、本当に考えなければいけない事はこういう事ではないだろうかという提示をしている。
これが20年前に発行された本で、現在とほとんど変わらない問題定義に驚く。
もちろん改善されている部分も多いとは思うが、根本的な議論は昔から変わってないように思える。
ここ数年、エコロジーがエコビジネスとして経済の中心になってきているが、「エコ」ブランドに便乗しているのでは?と思われるモノも無きにしも有らず。
自分が行っているエコ活動を、たまには何のためになっているかを考えるのにも良いきっかけ本だ。
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