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忘年会めっきりスタート
世の中不景気と言われども、飲み会は花盛りである。

先日、1年近くぶりに以前お世話になった会社の方々と集いを開催。
この1年のお互いの近況に花が咲いた。

1人は、今年ワーキングホリデーのカナダから帰ってきて、帰国後たまたま運命なのか以前の職場に復帰しており、渡航前と後の心境の変化やカナダでの経験からたくましくなっていた。
旅行と違い、海外で長期滞在するには、自分の事は自分でしなければいけないし、まずその国々の習慣や文化の違いに気をしっかり持っていないと、日本ではあたり前である安心や信頼は通用しない事が多い。
なので必然的にタフになるのだ。

そして、海外にいるほど自分が日本人であると感じさせられる。
初対面の外国人から見れば、一個人の自分を見ているのではなく、日本人の中の一人という目で見られるからだ。
これは私達日本人が、アメリカ人に出会ってオバマ大統領の話を出したり、フランス人に出会ってエッフェル塔の話を会話の取っ掛かりに出したりするのと同じことだ。

お互いの信頼関係が深くなってくると、次には必ず歴史の話が出る。
私は長期、短期を含め少なからずいくつかの国に行き現地の方々と交流しているが、どこの国でも必ず日本の戦争の事、広島・長崎の原爆、捕鯨、地震についての話題をされる。
日本人の自分より、相手の方が詳しかったりして恥ずかしい思いをした事もある。
自国の事について知らないというのは、質問した相手にとってとても信じられないという反応が多いせいでもある。

以前出逢ったドイツ人の20代の女の子とは、ナチスの話をした事がある。
こちらから聞いたのではなく、お互いの国の話をしている時に何気なく彼女の方から話出し、「ドイツにとってとても恥ずかしい歴史だけど忘れてはいけない」と言っていた。
その子は特別に何かを志して立ち上がっているのでもなく、ごく普通の女の子だった。

そんな海外滞在期の話や、変わり果てた元の勤務先の近況報告、自分のこの1年間起こった事を話していると、あっという間に時間が過ぎ去った。
忘年会をテーマに集った訳では無いが、この1年の話を振り返って話していたので、今考えると、これが本当に正しい忘年会を過ごした気がする。

帰りの電車では、忘年会帰りらしい酔っ払いさんたちが至る所に出没していた。
この時期、飲みすぎに注意しながら久しぶりの再会も良いものだと思うのである。
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