電車で良く合う紳士さん |
2009-2-5 19:46 |
優雅だ。
最近気づいたのだが、毎朝の通勤電車にハットを被った紳士さんがいる。
あえてハットと言うが、所謂帽子のことで、紳士さんにはハットと言う言葉の方が似合う。
さて、何が優雅か?
毎朝の通勤電車は、ドアツードアで一度乗り換えるのだが、その際、乗換駅で先に待機している停車中の電車には若干の空席がある。
乗っている電車がホームに滑り込むや否や、乗り換えの乗客がバーゲンセールの開場、いや時期外れだが年始に「今年の年男」を決めるイベントが開催されるお寺の猛ダッシュ並に若干の空席争奪戦が始まる。
ちなみに私は若さ溢れるエネルギッシュレディーさんなので、若干の空席には興味が無い。なのでぼんやり歩いて移動する。
それよりも、その本体自体が重いビジネス鞄を網棚に乗せるのに命をかけたいのだ。
さて、紳士さん。
何故、通勤電車で新聞を熟読していて周りに全く無頓着な私が紳士さんの存在を知ったかと言うと、この若干の空席争奪戦の時である。
流石に新聞を読みながら乗り換え電車に歩いて行く訳にもいかず、暫し一折して目線を上げた先に、優雅、いや、華麗、いや、白鳥がゆっくりと冬の水辺を流れるように紳士さんが乗り換えに歩を進めていた。
雑踏の中、そこだけが時間が止まったように。。。これが、恋?!
いや、全くそんな胸のトキメキは無かったのだが、形相を変えて椅子取りゲームに参加するサラリーマンを尻目にユルリと歩む姿は、熟年の余裕なのだろうか。
そして、ようやく乗り換えた先に、ゆったり歩いていたにも関わらず紳士さんが、やはりユッタリと空席を一つ獲得した。
おぉおおお?!
こういうのを日頃の行いと言うべきか?!
朝のセカセカした通勤中でも、やはりこういう余裕を持った大人でありたい。
そう思える素敵な発見である。
そして、その紳士さんが何度か空席を確保する場面に出くわし、微笑ましく思っていた本日、タッチの差で紳士さんの空席を私が奪ってしまった!!
べ、別に走った訳でも、がめつくギラついた訳でも無く、たまたまテクテク歩いたら空席があって、座った右前に紳士さんが歩いて来たのだ。
「どうぞ!」
と勧める年齢でも無さそうだし、正直戸惑っていたが結局自分の弱さに負けた。
そのまま腰を下ろし、目的地までの到着を待った。
あぁ。。。またしても、人としての器の小ささが露見されるのであった。
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