悩む力 |
2009-9-27 18:44 |
姜尚中(Kang Sang-jung)さん著者
タイトルからして哲学的な内容かと思いきや、夏目漱石の思想分析?もしくは夏目漱石著作の紹介本のように感じられる部分が多くあった。
「悩む」と言う誰しもが行っている行為を、夏目漱石とマックス・ウェーバーと言う社会学者の2人の思想から現代社会に生きる我々と対比している本のようにも見えるが、投げかけた問いに対して著者の見解が進もうか!とすると夏目漱石の文学本の内容が紹介され、「漱石はこうであったのではないだろうか」的に締めくくられる。
ほとんどの章がその流れで終わっていくので、やはり夏目漱石の本の紹介?というキョトンとした状態で一人置き去りにされ次に進む。
タイトルで色々と想像してしまったからよくないのだろうが、「悩むとはこうである!」「少年よ悩んで、悩んで、悩みぬけい!!!」てな教本では無いし、「人は考える葦である。」的な哲学本でも無い。
では、一体どんな本だい?
う〜む。。。自分には表現出来ない。
一読したものの、何か心に残る事があったわけでもなく、もともと自分自身が悩んで悩んで生きているのでさして目新しい事実も無かったし。。。
普段悩むことに重きを置いてない人が読むと、
「はうぅ!そうかぁ。。。自分で悩んで考えて答えを見つけ出すことの大切さってあるんだぁ!」
と、思えるかも知れない。
思い出したが、自分の脳内メーカーの結果は、脳全体を「友」の文字が囲み、内側全部が「悩」だった。
。。。当たってるのかしら。
極評してきたように思われるのも気が引けるので、1章だけ共感できる部分を紹介。
「第三章 「知ってるつもり」じゃないか」
この章で「情報通は知性か」と、著者が問いかけているのだが、問いに対して2つは別物だと著者は言う。自分も著者の意見を読んでみて「そうそう!」なんて同意。
簡単に言うと情報化社会の現代において、知らないことはネットで検索すればほぼ答えが出てくる。
そこから出した答えを知るのと知性とは別物だと言う訳で、ネットを検索して知ることは情報を扱う技術に長けている、なんてな話だが、「その通り!」と唸る。
おばあちゃんの知恵袋だとか生活の知恵なんてものは、経験してきたからこそ生み出されるものであって、未経験でネットから知る事が出来ても違う展開になった時に応用できるか?!そこが問われるのではないだろうか。
著者の話にも出てくるが、自分達が老人になった時、子供達に教えられる知恵は果して備わっているのだろうか?
時代は常に変化しているが、大人を尊敬出来ない寂しい時代に成りきってしまわなければ良いが。。。なんてまた悩むのであった。
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