絶対貧困 |
2009-11-26 17:02 |
石井光太さん著者
石井光太 光文社 売り上げランキング: 32609
おすすめ度の平均:   貧困を見る、中道に立つ視点  「世界」を知るためにぜひ読みたい一冊  わかりやすく貧困国の実情を伝えてくれる。  踏み込んだ世界!  なるべく多くの人に読んでもらいたい。
久しぶりに世界で暮らす人々の貧困について改めさせられる内容である。
著者は、貧困と言われている発展途上国のスラム街や売春街に行き、実体験を自分の目を通してリアルを伝えている。
う〜む。。。何だか重い内容だなぁ。。。
なんて思ってこの本を読まなかったらもったいない!
多分、著者は気さくな人物で、深く考え込むよりもありのままの現実をすんなり受け止めて「あぁ、こんな風に考えてやってるんだ。まったくぅ」なんて時に面白可笑しく、そして暖かく見つめているように思う。
勿論、「貧困」という事が喜ばしい事では無いに決まっているが、格差社会が存在する以上、富ある人々と貧しい人々は確実に存在する。
「可哀想。。。」
なんて綺麗事では無いのだ。
と、のっけから熱く語る程タフな内容ではなく、貧しいからこそ生きていかなければならないその手段と生き様にしばしば圧倒される。
正直、著者が訪れたインド洋を囲むアジア、アフリカの発展途上国では無く、日本という先進国に生まれたことをまず感謝しなければならないと思った。
彼等と自分が何が違うかと言えば、生まれた場所、生まれた環境。
それら全てを運と言ってしまえばそれまでなのかも知れないが。
勿論、先進国でも職業難や心の病、ニート、なんて社会問題は存在するが、彼等とはまずスタートが違うのだ。
日本では圧倒的に義務教育まで学習している人は多い。
しかし今日、明日の食費にまで困っている貧困の人々にとって教育費用まで捻り出すなんて至難の業!でも教育を受けなければ一生そこから這い上がれない。
その思いから子供に教育を受けさせるために体を売る事でしか収入を得れない人々もいれば、物乞いで生計をたてる人々。
皆それぞれ這い上がろうと必死なのだろう。
しつこいようだが、この本は「可哀想だね」「何とかしてあげなきゃ」なんて慈悲を請うようには書かれていない。あくまでも事実を感じたまま伝えてあり、貧困生活においても人である以上、絶対に存在する性欲、夜の話なんてものにも触れている。
ときおり写真やグラフなんてのも掲載されているので、電車の中で立ち読みしてる際、ば〜んッ!と頬を染める写真が現れた時は思わず本を小さく綴じ、たまにおじ様がスポーツ新聞の桃色面を器用に折りたたむ心情に駆られたりもした。
まぁ何故に諸外国の貧困に関して思いを込めるのかと言うと、以前、仕事で訪れたバリ島で勝手な勘違いをしていた事に気付き、
「はうッ!無意識に失礼な見方をしていた!」
と、自分の無礼な見識を恥じたことがあるからである。
まぁこの話は、海外武勇伝バリ島編でいつかお伝えしたい。
ともあれ、「ありゃりゃ、全くぅ」と肩をすくめたくなる出来事や、「はうぅ。。。勝手に思い込んでいたなぁ。。。ゴメンよぉ」と、一つ一つ自分の尺度を改めたくなる、ちょっと肩の力の抜ける一冊である。
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