2009-3-5 01:04
ちょっぴり電車にギリギリの時間。
足早に歩いていると、散歩中のフレンチブルドッグが前を歩いている。
まだ子犬らしく、好奇心いっぱいのはしゃいだ散歩。
その背後に迫るか迫らんかの勢いで歩き続ける。
ブルドッグも気配に気付いたのか、リードギリギリで飼い主を操っていたのにも関わらず更に歩を早め始める。
電車のために早足になっているだけで、特に競い合うつもりも無かったのだが、無意識の内に妙な勝負心が生まれてきて、自分の中でもベストタイムの足早フルスピードへ加速。
ブルドッグも負けずに応戦。
しかし如何せん彼にはリードというハンデが邪魔をする。
結果、直線で横並びになりブルドッグはチラリと私を見上げる。
こちらもチラリとライバルに目を向ける。
目的は変わった。
「彼を追い抜く」
ここで走ったら完全に大人気ない。
最後まで早足で歩くことにこだわったレースが続く。
正直、太ももあたりがつりそうになる嫌な感覚はあった。
ブルドッグ、私、ブルドッグ、私。。。
最後のコーナーに入る直前、ついに私がその一歩を勝ち取る!
瞬間、ブルドッグは勝負を降りた。
脇道の草に好奇心が移り、そこから見る見るスピードダウン。
あっという間に気配すら感じない距離が広がった。
勝ち誇ると同時に、冷静さを取り戻す。
自分、何やってんだろう。。。
大人げなくフレンチブルドッグの子犬とデキレース。
ギリギリ間に合うはずの電車は余裕で乗車した。
しかし息は切れ切れ。
レディさん。また少し遠くに感じるのである。
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