前回のお絵かき編から舌の根も乾かぬ内の出来事。
抗えない何かの渦に巻かれるように
「緊急!チビッコギャングお守り大会」
が開催された法事帰省中。
チビ姉が
「ダルマさんが転んだやろう!」
と活気付く。
ミニチビは、うろうろと家の中を探検してる最中に見つけた「ポケモンプラネタリウム」を抱きしめながら
「ポケモンごっこぉ〜ッ。。。」
とうわ言のように呟く。
当然その声は空を切りチビ姉にかき消された。
そのうちこの「ポケモンプラネタリウム」についても書き散らかすが、
今回はチビ姉提案の「ダルマさんが転んだ」が有無を言わせず開催される。
開会長のチビ姉がルール説明を始める。
「鬼がぁ、”ダルマさんが転んだ!”って振り向いたら絶対動いたらダメでぇ、カッコイイポーズを決めるの!」
ここまでを一気に喋り切る。
どうやら会話の中での息継ぎのタイミングがわからないらしくハウハウしながらの説明。
「ダルマさんが転んだなんて飽きるほどやったから今更説明なんて。。。ぬ?
ぬぬぬ?ぬぬぬぬぬ?!!!」
鼻であしらわんばかりに説明を聞き流していたが、聞き捨てならない発言が?!
「なんじゃい!カッコイイポーズって!!」
質問する隙も与えずチビ姉が鬼となる宣言をし
「ダルマさんがぁ転〜んだぁ!!」
はうッ!
自称勝負師の血が素早く反応をしピタリとポージングを決める。
ミニチビもポケモンプラネタリウムを持って微動だにしない。
「ダルマさんがぁ〜こぉろんだぁ!!」
ピタリッ!
ただでさえ6畳の狭い部屋で3歩も歩けば鬼に触れる場所。
プリキュアなんて見てないしチビ達に媚びるようなポージングが思いつかない。
ティーン雑誌のポーズを真似たところでチビ達にはさっぱりうけないだろう。
という事で鬼チビに触れるか触れないかのような、題して
「モンスター抱きかかえポージング!!」
を決め込んだ。
すると鬼チビが意外にもキャアキャアとはしゃぎ始めたので、気を良くした自分は最終的にモンスターのように鬼チビを抱え上げ
「うひゃひゃひゃッ!!!」
とやる羽目に陥った。
楽しそうにはしゃぐ鬼チビ姉。
ポケモンプラネタに夢中のミニチビ。
むむぅ。。。かなりマイペースギャング達だな。
そしてチビ姉のご指名により鬼の役が回ってきた。
「ダルマさんが転ん〜だッ!」
と振り返ると、サタデーナイトフィーバー張りのポージングでピタリと決めるチビ姉。
はうッ!!ま、まさか。。。
「ダルマさんがぁ〜ッ。。。転ん〜だッ!」
振り返る、更に切れのあるポージングでピタリと輝くチビ姉。
後ろにはポケモンプラネタのミニチビ。
ぬぬぅ〜。。。やはり。。。
「ダルマさんがぁ〜。。。転んだッ!」
コンマ2秒の振り向きに慌てるもピシリとキメポーズ。
突然の早口にアワアワしたチビ姉、しかしキャッキャと喜んでいる。
もはや自分の疑惑が確信へと変わった。
そう、このダルマさんが転んだには終わりが無いのだ!!!
一度始めたら最後、ポージングをやり尽くすまで終わらないと言うまさに死のロングウォーク!
しかもチビ達のポージングの数なんて高が知れているのに、奴らは飽きないのだ!
きゃああああッ!!!!
我が、「ダルマさんが転んだ」は、鬼に近づき途中動いて捕まった仲間を助けて一斉に逃げ出す!なんてはしゃいだ遊びだった。
しかし最近は鬼から逃げ出す!なんて事はせずナイスポーズを競う大会へと変貌している。
なんだろう。。。これが「カケッコでお手手繋いで皆でゴール」の弊害なのだろうか。
遊びの中の鬼すら悪者ではなくポーズを取る順番待ちの人になっている。
まぁ突拍子もない憶測から考え込んでしまったのだが、遊びの中で無意識に善と悪を覚えるなんて事はとても重要なんじゃないだろうか。
勝負に負けて悔しいと思うからこそ次のために備えるのでは?!
なんてな物思いに更ける間もなく「平成のダルマさんが転んだ」は続くのであった。
文中に出てきた本
スティーヴン キング リチャード・バックマン
扶桑社
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おすすめ度の平均:
ロングウォークの読者はバトルロワイヤルに苦笑する。
翻訳
キングのデス・エンターテインメントの最高峰。
酩酊状態
OK−OK−OK
次回「ポケモンプラネタリウム」の謎に迫る!!。。。かも