スティーヴン・ランスバーグさん著者
スティーブン・E・ランズバーグ
バジリコ
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おすすめ度の平均:
主張に全面的に賛成する
ランズバーグさん本気や!
守銭奴はいちばんの慈善家だ
著者は大学の経済学部教授である。
何年か前に「
ランチタイムの経済学」を読み共感した覚えがあったので、たまたまネットで「新刊が出た!」という情報を目にしたのでこの本の取得に走った。
が、行く書店行く書店に在庫は無く、かといって飛ぶように売れてる
「入荷待ち」でもなく単純に取り扱い書店が少なかった。
により、この本を手にするのに約1ヶ月かかってたりする。
そもそも、確実にあるだろうなと思っていた書店に行く機会が無かったので、近場や出先近辺の書店に足を運んだのだが、結局最後は予想通りの書店にヤツはたたずんでいた。
さて、そんな苦労して手に入れた本書。
生活の中にある疑問を経済学的に考えて論じているのだが、
と言って難しい本でもなく、かなり強引であるけれども何かしらの結論に導いてくれるさっぱりとした本である。
初っ端から
「不特定多数の女性と夜を過ごすA君と、奥手でお気に入りの女の子も誘えないB君がいるとして、奥手のB君が羽目を外さない事によるエイズや性病の発症の確立」
なんてのを淡々と一歩距離を置いた視点から語る著者。
これに限らず、「あ、なるほどね」なんて面白い視点から考えた結論に納得してしまう。
生命の誕生や人の死ですらマクロ経済学的に冷静に語られる本書を、
「屁理屈」と捉える人もいるかも知れないが、経済学とは往々にして屁理屈じみている。
しかし自分は「論じるとはこういう事なんだろうな」と関心した。
やはり相変わらず著者の作品は読みやすい。
自分が想像する著者は歪んだ偏屈王な感じだが、発言には何かしらの愛嬌を感じるので嫌味と取れずに読める。
「何でだろう?」
なんて日頃よく口にする人にはお勧めの1冊である。